県西部広域行政管理組合は、民間譲渡した旧老人休養ホーム「うなばら荘」(日吉津村今吉)を巡り、事業者から活用計画を中止するとの申し出があったことを明らかにした。組合への建物の返還や、第三者への譲渡などを検討するという。
17日の組合正副管理者会議で報告した。
事業者は、書店経営などのヤードクリエイション(米子市皆生4丁目)で、国内外のトライアスリートをメインとする宿泊施設を中心としたアスリート特化型施設への活用を計画し、今年3月、組合と売買契約を結んだ。しかし、新型コロナの影響に加え、建築資材の高騰などを受け、修繕改修費が膨らみ、収支計画を見直した結果、毎年4000万円以上の赤字が見込まれるとし、計画の実施、継続が困難と判断したという。
同社は組合と村に対し、解約し、所有権の返還や贈与をしたいと通知。また、組合や同社に建物に関心を示す複数の事業者から問い合わせが寄せられているため、第三者譲渡も含めて今後の在り方を協議する。
うなばら荘は本館(鉄筋コンクリート造2階建て延べ2999平方b)などの建物と庭園、ゲートボール場、駐車場などで構成。組合は公募型プロポーザル方式を経て、ヤード社と売買契約を結んだ。
日刊建設工業新聞