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建通新聞社(静岡)
2022/10/19

【静岡】週休2日推進工事 発注者指定型の拡大検討

 静岡県交通基盤部は、10月18日に開いた静岡県建設産業団体連合会(石井源一会長)との意見交換会の中で、週休2日推進工事の「発注者指定型」の拡大を検討していることを明らかにした。同部発注工事では、通年維持工事や災害復旧を除き、原則全工事を週休2日推進工事として発注しているが、4週8休以上の現場閉所を達成した工事は半数以下にとどまる。発注者指定型の対象を増やし、現場閉所の達成率を高める狙いがある。
 石井会長も会合の冒頭、「建設業に適用される時間外労働に対する罰則付き上限規制まで1年半となる中、働き方改革や生産性の向上に向けた取り組みをスピードを上げて進める必要がある」と述べ、労働時間削減の必要性を強調した。
 交通基盤部では、20年度から原則全ての工事を週休2日推進工事として発注し、4週6休以上の現場閉所を達成した受注者の必要経費を補正している。当初設計金額3500万円以上(建築一式7000万円以上)の工事を発注者指定型、それ以外を受注者希望型として発注しており、週休2日推進工事全体に占める割合は受注者希望型が72・6%(8月末実績)に上る。
 県は18日に県建産連との意見交換会で、発注者指定型の対象工事を増す方針を示した。週休2日推進工事の現場閉所の達成状況を見ると、発注者指定型の4週8休以上の達成率は91・3%であるのに対し、受注者希望型は24・2%と達成率に大きな開きがある。
 県は、発注者指定型の対象工事を増やせば、現場の現場閉所が進むと考えており、23年度以降に対象を拡大したい考え。県建産連からは「事前に週休2日と決まっていれば、見積もり段階での協力会社との事前調整も進めやすい」との声が上がる一方、「資材の納期が遅れるなど、どうしても週休2日が難しい工事はある。達成できかった場合のペナルティの在り方などは検討してほしい」といった意見も出た。
 この他、意見交換会では、資材価格の高騰についても意見が交わされた。県は、上昇した価格を積算価格に迅速に反映できるよう、通常は年2回実施している価格調査の年3回実施を検討していると回答した。