千葉市は「一般廃棄物処理基本計画」と「南部浄化センター地域バイオマス利活用導入検討業務報告書」などに基づき、南部浄化センターと衛生センターにおけるバイオマス資源利活用基本構想の策定に向けた検討を開始する。南部浄化センターの既存全体計画処理能力27万8980m3/日などを基に、下水道で処理できる地域バイオマス資源の受け入れ可能量を算出。南部浄化センターと衛生センターにおける処理施設の増改築の必要性も探る。
17日には、基本構想検討業務委託の一般競争入札を公告。26日〜11月1日の入札期間などを経て、同日に開札に至る。履行期間は、2023年3月14日まで。
南部浄化センターと衛生センターは、中央区村田町893に所在。敷地面積は、南部浄化センター約22・5ha、衛生センター約2・78ha。
南部浄化センターは、1〜4号焼却施設、第2焼却管理棟、汚泥処理棟、機械濃縮棟、消化ガス発電設備、重力濃縮タンク、ガスホルダー、消火タンク、トラックスケール、トラックヤード、ケーキストックヤードなどで構成。中央区、若葉区、緑区を主とする南部処理区の汚水を処理し、東京湾に放流している。
4月には、DBO方式による「南部浄化センター下水汚泥固形燃料化事業」の総合評価落札方式一般競争入札を公告。23〜25年度に5号燃料化施設を設計・建設し、26年度に1号焼却施設、2号焼却施設、関連設備を解体。28年度までに、跡地に6号燃料化施設を整備する。5号燃料化施設と6号燃料化施設の処理方式は炭化または乾燥。処理対象物は高分子系脱水汚泥。稼働日数は1炉当たり年間330日以上。5号燃料化施設と6号燃料化施設においては、地域バイオマス資源の利活用により生じる固形汚泥の処理も行う予定。
衛生センターは、処理棟、管理棟などで構成。処理においては、受入室でし尿と浄化槽汚泥を受け入れ、ドラムスクリーン・スクリュープレスで前処理を行い、隣接する南部浄化センターへ圧送。前処理で除去した夾雑物は清掃工場へ運搬し、焼却処理を行っている。処理能力は173kl/日。なお、長期整備計画策定業務を日産技術コンサルタントが23年3月17日までの納期で担当。23年2月または3月の計画策定を目指す。
地域バイオマス資源は、し尿、浄化槽汚泥、家庭系生ごみ、事業系生ごみ、剪定枝など。