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日本工業経済新聞社(群馬)
2022/10/17

【群馬】みなかみ町の新市長阿部賢一氏インタビュー

任期満了に伴うみなかみ町長選が2日に投開票され、阿部賢一町長が誕生した。これまで町議会議員を務めていた阿部新町長は、5期中に町長選へ出馬。「町民が主役の町づくり」を目指し、福祉の拡充や産業の振興を公約に掲げて当選を果たした。就任への抱負や町政への想いを取材した。
――町長に就任しての抱負は
阿部 「主役は町民」とスローガンに掲げていた通り、一人一人に寄り添う町政にしていく。特に問題は現場で起きるもの。課題や問題の解決に向けて地域の人と考える姿勢をもっていきたい。解決できるできないは別として、一緒に考える姿勢が重要だと感じている。不安を抱いている町民に安心を与えるよう取り組んでいく。
また、公約にも掲げている都市計画道路の再開を目指す。すぐに実現は難しいと思うが、現在、後閑で止まっている道路について、国道17号への接続を実現したい。可能になれば渋滞の解消と共に流通面で利便性があがる。
――町の課題について
阿部 ひとつは「人口減少」。自然減少もあるが、若者が大学や就職などで都市部に流出しているのが現状。流出を抑える対策と共に「若者が来る町」を目指す。自然豊かで交通の便にも恵まれているとともに、首都圏への通勤も新幹線で可能な範囲にある。また、近年ではリモートによる業務も増えつつある。政策により環境を整えて選択の一つとして選ばれる町にしていければと考えている。
また、地場産業である「観光」。最近は「愛郷ぐんまキャンペーン」の成果で一時回復してきているが、コロナ禍により観光客が大幅に減少している現状にある。
――公共事業について
阿部 天災対策の上で治山治水は大切な公共事業。町内では防災に向けた事業を数多く実施しているものの、まだ必要な地域が多い。近年も豪雨による激甚災害の被害も発生しており、要望も数多くあがっている。町民の安心安全のため積極的に実施していきたい。
公約にある「福祉の拡充」では、バリアフリー化が必要な個所を中心に、施設が老朽化し、狭くなってきている福祉作業場「ぴっころ」を新築したい。
――建設業界へのメッセージ
阿部 財源や予算には限度があるものの、仕事を発注していくために自ら汗をかき予算を取りにいきたい。
建設業界は大切な業界のひとつ。とくに災害や除雪などで力を借りなければ生活が成り立たない面もある。引き続き、町民の安心安全のためにご協力をお願いしたい。
このほか、建設業の若い人が誇りをもって働いていけるよう、業界との連携のなかで人材育成もできればと考えている。