馬毛島基地(仮称)の詳細検討で技術協力を行っている九州地方整備局港湾空港部は、発注見通しを更新した。これまでも、仮設桟橋や係留施設、滑走路等で実施。新たに、第4四半期に馬毛島外施工状況確認等補助業務を委託することを明らかにした。防衛省では、各種施設の発注や環境影響評価、種子島1市2町から宿舎等の土地取得の手続きも進めている。
防衛省では、敷地造成、駐機場、燃料施設、管制塔、仮設プラント、汚水処理施設、管理用道路、仮設建物等を発注。また、1市2町から土地を購入して宿舎等の整備に向けた調査も着手した。なお、同島内での工事着手は環境影響評価書の公告後となる見込み。
基地整備の改変面積は最大で約497ha。切土は約220haで行い、約1100万m3が発生。盛土は約190haに用いて建設残土を極力発生させない。工事工程は4年程度を想定しているが、早期の運用開始を目指し、最低限必要となる施設は先行して完成させ米海軍のFCLP(陸上空母離着陸訓練)として利用する。
国交省が行った技術協力業務のうち、仮設桟橋では必要な計画準備や類似施設の収集整理、施工計画の作成、全体費用の算出、関係機関との協議資料作成等を支援する。
メイン滑走路(2450m)と横風用滑走路(1830m)は本体のほか、誘導路やウオームアップエプロン、場周道路、航空灯火等、飛行場標識施設(路面標識)−など。
係留施設等が一般桟橋、燃料桟橋、ドルフィン、防波堤、接続施設、消波堤防、係留施設等を対象に施工計画の作成、全体費用の算出等を行った。
今回、新たに発注する業務では馬毛島、種子島、鹿児島港における施工状況確認等の補助を行う業務で履行期間は約38カ月となる。
また、防衛省では9月に馬毛島基地(仮称)を再編関連特定防衛施設に、西之表市、中種子町、南種子町を再編関連特定周辺市町村に指定。今後、補助金等の交付が行われる。