東日本建設業保証富山支店は、9月の発注者別前払金保証取扱高をまとめた。
それによると、請負金額は109億5400万円で、前年度同月比24・4%の減。市町村で請負金額が大きく減少したことが響き、3カ月連続のダウンを示した。
発注者別の請負金額を見ると、国は同19・4%の減少。増減幅が顕著な機関はなかった。
独立行政法人等は同846・7%の大幅増。このうち、富山大学では、「富山大学(高岡)先進軽金属材料国際研究機構共同研究棟新営工事」の大型保証があり、8億円の増加となった。
県は同8・8%の増。農林水産部で5億円減少したものの、土木部で7億円、企業局で3億円それぞれ増えた。土木部のアップは、昨年同期の低水準からの反動増と見られる。
市町村は同55・5%減と、大幅なダウンを示した。魚津市では「(仮称)魚津市本江地域交流センター建設事業建築主体工事」の保証により、5億円増加したが、昨年同期に「(仮称)氷見市新文化交流施設建設工事」の保証があった氷見市では、30億円の大幅減となった。滑川市でも「(仮称)中滑川複合施設建設工事」の反動減で、12億円ダウンした。
一方、4月から9月の上半期における累計請負金額は、同16・3%減の799億300万円。過去5カ年の推移は件数が最下位、請負金額は下から2番目の状況。請負金額は国や県、市町村などいずれの発注機関も前年同期を下回った。
主な内訳を見ると、増加は高岡市17億円、入善町11億円、ネクスコ東日本と富山地方鉄道が各9億円、魚津市8億円、県企業局7億円、砺波市6億円など。減少はネクスコ中日本88億円、北陸地方整備局30億円、氷見市20億円、滑川中新川地区広域情報事務組合17億円、富山市と滑川市が各13億円、県土木部と射水市が各11億円、黒部市9億円など。
市町村別の前払金保証取扱高累計は、富山市が85億円余となりトップ。高岡市35億円余、氷見市22億円余、射水市18億円余、入善町と砺波市が各15億円余、南砺市12億円余の順。
工事場所別の前払金保証取扱高累計は、入善町と朝日町、魚津市などで増加。富山市と小矢部市、氷見市、滑川市、黒部市、立山町などで減少している。
累計の中間前払金保証取扱件数は、県土木部が7件で最多。富山市5件、県農林水産部3件で続いた。
なお、上半期における東日本地区(23都県)の工事場所別保証取扱高累計では、富山県がワーストとなっている。