高知県土木部は、Park―PFI制度を活用し、高知市の五台山公園に展望施設を整備する。民間事業者の選定に向け、11月に指針を公表するとともに公募手続きを開始し、2023年2月に審査委員会を開いた後、3月に基本協定を結ぶ予定。選定された民間事業者は23年度に設計、24年度に工事着手し、24年度末までの完成を目指す。
展望施設は、現在解体中の旧展望台の周辺エリアとなる「五ノ台庭園部」に建設する。民間事業者に対しては、展望だけでなく、「利益を出す施設」を備えることも求め、特に規模の制限などは設けない。単体、共同企業体のどちらの応募でも可能で、設計者や施工者を構成員に含む必要はなく、どちらも外注することを可能とする。
Park―PFI制度は、都市公園を管理する地方自治体が公園内の飲食店や売店などの公園施設を管理・運営する民間事業者を公募で選定し、事業者がその施設で得た収益を公園整備に還元する内容。
この展望施設の整備に合わせ県は、集客につながる周辺施設の整備に着手する。9月補正予算案で26年度までの債務負担行為限度額1億4490万円(設計3150万円、工事1億1340万円)を設定した。現段階では東屋、案内板、園路整備などを考えており、最終的には民間事業者との協議を経て固める。この整備にも民間事業者に対し10%以上の費用負担を求める。
五台山公園にある旧展望台は、耐震性が不足していることなどから4月に閉鎖し解体工事を進めている。現在は代替施設として木製の展望テラスを設置している。
提供:建通新聞社