京都府は、今年度から新規着手の府営農地中間管理機構関連農地整備事業長野地区について、近く実施設計に着手する。
綾部市睦寄町の長野地区において、農地の区画整理、農道や農業用排水路等の整備を行うほ場整備を計画。計画地は主要地方道小浜綾部線沿い、一級河川上林川沿いの低湿地帯。
耕作と維持管理に大きな労力を要していることから、ほ場整備を進めるとともに、認定農業者の個人担い手へ80%集積を進め、農業生産性の向上を図る。農地では水稲・大納言小豆・白菜の栽培を行う。
中丹広域振興局農林商工部は、農地中間管理機構関連農地整備事業として事業化した。
主な工事をみると、6・5fの区画整理を実施。区画形状は0・5f(50a、長辺100m×短辺50m)、0・3f(30a)、0・2f(20a)。
道路工として、支線道路(全幅W4・0m×延長L685m、敷砂利舗装)、耕作道路(全幅W3・0m×延長L808m、敷砂利舗装)を整備する。
用水路工として、開水路(支線)(鉄筋コンクリートU字フリューム、UF250〜400、延長L1061・7m(水路約982m+付帯工約80m)、勾配1/400〜1/500)を整備する。
排水路工として、支線排水路(鉄筋コンクリートベンチフリューム、BF250〜BF500、延長L634・5m(水路約614・2m+付帯工20・3m)、勾配1/400〜1/500)、同(鉄筋コンクリート柵渠、3AP500×600〜600×800、延長L602・4m(水路560・4m+付帯工42・0m)、勾配1/400)を整備する。
排水路において、小動物脱出スロープ付き水路やよどみ等を設ける。
総事業費は1億6100万円を見込む。整地工(整地、畦畔工)に1900万円、道路工に900万円、用水路工に3300万円、排水路工に5500万円、測量試験費に2500万円(実施設計900万円、農道台帳費300万円、境界測量費1300万円)、用地買収補償費に400万円(NTT、関電柱)、換地費に1600万円(換地費1100万円、確定測量費500万円)を充てる。
総便益(現在価値化)は2億5872万1000円と算出。総費用総便益費(B/C)は1・78(2億5872万1000円/1億4484万1000円)と試算した。
令和4年度は6月補正予算案に2060万円を計上、実施設計一式、換地計画一式を進める。
中丹広域振興局農林商工部は12日、ほ場整備工事施工のための実施設計を委託する業務を指名競争入札で通知。10月21日に開札し、担当業者を決める。設計工期は令和5年3月24日まで。
事業期間は令和4年度から9年度までの6年間。工事完了は8年度、換地処分は9年度を予定。