国立がん研究センター東病院は、柏市柏の葉6―5―1にある東病院の建て替えにより、「次世代型がん専門病院」の整備を目指す。RC造5階建ての宿舎を廃止・解体し、跡地に新たな研究所を建設。さらに、現研究所を解体し、跡地に緩和ケア病棟を含む新病院を整備。その後、現病棟と緩和ケア病棟を解体する計画。想定スケジュールは▽2023年度以降=新研究所の設計、宿舎の解体工事▽24年度以降(4か年程度)=新研究所建設工事▽新研究所完成後(1か年程度)=現研究所解体▽26年度以降(3か年程度)=新病院建設工事▽新病院完成後=現病院等解体――の想定。新病棟の設計時期は未定。
設計と工事については、いずれも一般競争入札による委託・発注を見込んでいる。
建て替えの対象施設は▽病院=RC造8階建て、425床、延べ床面積約5万1000u、1992年度建築▽陽子線治療棟=RC造3階建て、延べ床面積約4700u、92年度建築▽研究所(先端医療開発センター)=RC造5階建て、延べ床面積約1万u、94年度建築――など。
東病院は創設から30年を経過し、施設・設備の老朽化、劣化、狭あい化が進んでおり、建て替えることとなった。
新病院については、現病院から規模拡大、病床数増加が見込まれる。超最先端の医療技術、医療を創出し、がん克服のための治療を迅速に提供できるようゲノム診断、リキッドバイオプシーなど個別化医療を推進するとともに、次世代放射線治療、ロボット手術、ウイルス治療、再生細胞治療など最先端医療の提供に努める。
さらに、5G通信、IoT、AIや再生可能エネルギーを使用・利用することで、サスティナブルデザインを取り入れた環境に優しい病院モデルを目指す。
建て替えの基本計画は2021年度の策定。策定支援業務は、山田綜合設計が手掛けた。
また、3日には「国立研究開発法人国立がん研究センター東病院新病院建設運営計画及び財政計画検証支援業務委託」の一般競争入札を公告した。25日までの競争参加資格確認関係書類の提出期間および入札書受領期間などを経て、11月10日に開札する。
新病院の建設に伴い、運営計画と財政計画を検証し、事業採算性や施設規模について検討する。委託期間は、契約締結日から23年4月28日まで。