三重県雇用経済部は、「ゼロエミッションみえ」プロジェクトとして行う脱炭素社会実現に向けた成長産業分野における取り組みについて、戦略企画雇用経済常任委員会で示した。省エネルギー・再生可能エネルギー分野では、洋上風力発電導入の可能性が見込める地域での意見交換の場の設置検討を求める提案があった。今後、精査して2023年度予算の要求を行っていくとした。
有識者で構成する「脱炭素社会実現に向けた構造転換推進方針検討会議」の中に成長が期待される四つの産業分野「コンビナート」「自動車」「省エネ・再エネ」「デジタル田園都市」のワーキンググループ(WG)を設置。それぞれ5月から7月に掛けて計3回にわたり議論を交わした。
省エネ・再エネWGでは、洋上風力発電の他、県有施設にPPA(電力販売契約)の導入を視野に入れた太陽光発電の導入や防災・減災の視点を踏まえた自立電源機能の付加といった提案があった。太陽光パネルの大量廃棄を見据えた意見もあり、パネルのリサイクル技術確立へ県内企業との共同研究と技術支援についても提案があった。
また、コンビナートWGでは、四日市コンビナートのカーボンニュートラル実現へ水素の受け入れ体制の整備について触れられていた。水素受け入れ施設を1カ所に集約することやコンビナート3地区をパイプラインでつなぐ水素供給網の整備を検討すること、水素ステーションのインフラ整備検討などがあった。
今後の対応については、関連する委員会や推進会議に提案するとともに、関係機関と実施に向けた取り組みを進めるとした。
提供:建通新聞社