福井労働局は、県下の労働災害に危機感を抱き、3日には建設業労働災害防止協会(建災防)福井県支部に対し、緊急安全点検を要請した。
福井市城東4丁目の同支部事務局に、労働局の藤原幹大労働基準部長と、井関武彦健康安全課長が訪ね、山本治和支部長に対して直接、要請文を手渡しした。
藤原部長は、「今年は8月までに8人の尊い命が失われた。すでに昨年1年間の死亡者数7人を上回る」など、大変に厳しい状況を説明。要請文とともに、局が作成した啓発ポスターの職場内掲示も求めた。
山本支部長は、今要請を重く受けとめ、加盟企業の約650社に対して「緊急安全点検の徹底を呼びかけ、その結果も、今月末までに集約し、労働局に提出したい」と、積極的に応えた。
また懇談中、山本支部長は、「サーカスの曲芸や、崖っぷちでの仕事も、しかり。まさに危険と背中合わせだが、(最大限に注意を払うため)事故は起きない」と指摘。「気の緩みが事故の一番の原因」と強調した。