令和4年8月の梯川における豪雨災害を教訓とした、手取川・梯川水系流域治水協議会の梯川水系流域治水検討部会(事務局・北陸地方整備局金沢河川国道事務所)の第1回会合が5日、能美市防災センターで開催された。この中で河川管理者である金沢河川国道事務所や石川県、小松市、能美市、石川森林管理署、北陸農政局、金沢地方気象台らの担当者は、関係機関の協働による「梯川水系緊急治水対策プロジェクト(仮称)」のとりまとめに向けて今後、それぞれの立場で対策を検討していくことを申し合わせた。
部会は、北陸地方整備局金沢河川国道事務所、石川県(危機管理監、土木部、農林水産部)、小松市、能美市、森林整備センター近畿北陸整備局金沢水源林整備事務所、石川森林管理署、北陸農政局、西日本旅客鉄道金沢支社、金沢地方気象台で構成。
会合では金沢地方気象台が今回の大雨の特徴などを、金沢河川国道事務所は被災状況や当時の対応、従来から進めている河川事業の概要及びその効果などを、石川県は県管理河川の被災状況などを、小松市・能美市は被害や避難所開設の状況を報告したほか、事務局の金沢河川国道事務所はハード・ソフト一体の水害対策「流域治水」における各種施策を出席者へ提示するなどしてイメージの共有を図っていた。
会合後、記者団の取材に応じた小松市の宮橋勝栄市長は「それぞれの機関で何ができるのか流域全体で考え、二度と被害が起きないようにしたい」、桑島正樹金沢河川国道事務所長は「住民に安心していただけるよう各機関において緊急的にできる対策を早期に検討し、とりまとまり次第、部会で披露したい」と意欲を示した。