名古屋港管理組合は、ガーデンふ頭の再開発で、2023年度に事業化検討パートナーの公募を検討している。本年度は制度設計や発注方式など、公募に先立つ仕組みづくりを行い、23年度に募集要項の作成など公募準備を整えた上で、公募するスケジュールが見込まれる。
ガーデンふ頭再開発は、にぎわいや新たな魅力創出に向けて基本計画を17年度にまとめた。計画具体化に向けた検討・準備を進めている中、20年春に新型コロナウイルス感染症を受けた行動制限が行われ、その後の社会情勢や行動様式は大きく変化している。こうした中で再開発を進めていくにあたり、行政主導の再開発でなく、民間再開発の視点を取り入れた手法を導入していくこととした。
制度設計や仕組みづくりを構築していくにあたり、有識者会議を9月に設置。開発事例研究や事業者ヒアリングなどを進めるにあたり、助言や意見を得ることにしている。委員は、岐阜大学の加藤義人客員教授、名古屋市立大学の内藤能房名誉教授、名古屋工業大学大学院の秀島栄三教授で、秀島教授が座長に就任した。有識者会議は全3回の開催を予定している。
ガーデンふ頭再開発の検討区域は、水族館やポートビルなどが所在するエリアで、全体面積は22・6万平方b。名古屋港水族館をはじめ、商業施設や南極観測船ふじ・ポートビル、臨港緑地などを配置している。
昭和50年代前半の開発から40年以上が経過。来訪者の目的は、名古屋港水族館が中心になっていて、埠頭内の他施設や空間そのものの可能性が十分に生かされていない現状がある。
提供:建通新聞社