菊陽町は、JR豊肥本線の原水駅周辺で計画している土地区画整理事業の計画段階環境配慮書をまとめた。原水駅とJRに設置要望している新駅および豊肥線沿線約70fにおいて、駅前広場や都市計画道路の整備を含む区画整理事業を実施し、持続可能で質の高い都市の実現を図る。
2040年までに最大5万人に達すると見込まれる人口や半導体受託生産最大手・台湾積体電路製造(TSMC)の同町進出など、加速する都市化や人口増加に対応し、JR沿線を活用したコンパクトな都市づくりを進める。
配慮書によると、具体的な土地利用計画については検討中とした上で、原水駅と町図書館近くに要望の新駅周辺を商業地とし、このほか住宅地、道路、公園、調整池などを配置。道路は、骨格道路と位置づける都市計画道路菊陽空港線の延伸や町道杉並木公園線の延伸を計画し、北部の産業拠点等へのアクセス向上や慢性的な渋滞の緩和などを図る。また駅周辺に駅前広場などを整備することでバスなどの交通結節点としての機能を強化する。
工事は、区画分けし段階的な施工を計画。仮設沈砂池の造成を先行して行った後、整地工、道路築造工、調整池築造工などを予定している。
環境保全のための配慮すべき事項(計画段階配慮事項)については、事業特性や地域特性を踏まえ、騒音、地下水、生態系、景観など9項目を選定した。工事実施による環境影響は、工事計画の塾度が低いことなどから対象とせず、方法書以降の手続きにおいて、適切に調査・予測・評価を実施する。
町は現在、環境アセスに関する手続きのほか、事業化に向け必要な現況測量や事業計画調査を日本工営都市空間に委託している。
提供:
西日本建設新聞社公式フェイスブックページ:「
記者 建設探訪」