備前市は、検討を進めてきた旧アルファビゼン(西片上)の活用について、既存施設を減築して対応する方針を固めた。10月末までに基本設計をまとめ、その後実施設計に着手し2022年度中の完了を目指す。契約方式は未定だが、随意契約も含め検討し、早ければ10月中に委託する。工事は23〜24年度で行う方針で、来年度以降工事費を予算要求していく。
9月27日に開かれた市議会合同審査会で吉村武司市長が減築による活用の方針を報告した。既存施設の一部を解体し、残す部分を改修、一部建物を新築する。減築後の建物の規模は鉄骨鉄筋コンクリート造4階建て延べ6071平方b。
工事を円滑に進めるため、解体と改修、新築の一体的な施工を検討している。1984年に建設した既存建物の規模は鉄骨鉄筋コンクリート一部鉄骨造地下2階地上7階塔屋2階建て延べ約3万0350平方b。解体工事は5階から7階の鉄骨造延べ約1万0450平方bの全てと、1階から4階の鉄骨鉄筋コンクリート造延べ約9500平方bの一部を対象とする。基礎、杭と地階部分は残す。改修工事は残す4階建て延べ約5800平方bの外壁、内装、設備が対象。新築工事では2階建て延べ190平方bを増築する。
概算工事費は、解体工事約6億2000万円、改修工事約9億5000万円、新築工事約1億6000万円、外構工事約6000万円の計約17億9000万円を見込んでいる。
減築後の施設は、1階に小さい子どもの遊び場となる「おもちゃ広場」や「こども図書館」など、2階に「多目的ホール」「ボランティアセンター」「講座室」など、3階に老朽化している歴史民俗資料館の機能集約先となる「郷土館」や、NPOなどへの貸事務所や専門学校など教育機関のための将来スペース、4階に「市民ギャラリー・まちなか図書館」「一時避難所、防災用備蓄庫」を置く。屋外には車いす利用者用2台を含む30台分の駐車場と敷地東側に憩いの場となる広場を備える。
8月に「C案」として公表した案からは、建物内の具体的な内容、広場の設置、クリーンエネルギーの導入などの点を変更した。広場の設置では、駐車場の台数を44台から30台に減らして設置場所を確保する。クリーンエネルギーの導入については、風力や太陽光による発電設備の導入を検討している。基本設計は丸川建築設計事務所(岡山市北区)が担当している。
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提供:建通新聞社」