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建設経済新聞社
2022/09/30

【京都】新水洗化計画、来年1月に最終案 広域化・共同化で効率化図る

 京都府は、現在策定作業を進める新たな水洗化総合計画2022(仮称)について、令和5年1月に最終案をまとめ2月議会に報告した上で3月に計画を策定する。
 同計画は、下水道、集落排水、浄化槽等の汚水処理事業の効率的で適正な整備や運営管理に向け、市町村が中長期的に取り組むべき行動計画の位置付け。新計画の計画期間は令和5年度から令和24年度までの20年間。
 現行計画の柱である汚水処理施設整備は概成段階に達し、持続可能な汚水処理事業の運営体制の構築が求められていることや、総務省、農林水産省、国土交通省、環境省の要請に基づき、計画の一部を「広域化・共同化計画」として位置付けることにより、国からの有利な財政支援を市町村が獲得できることから、見直し作業を進めている。
 新計画の柱は3つで、@汚水処理事業の持続・成長(持続可能な汚水処理事業の運営体制を構築)[代表的な対応方策は広域化・共同化の推進]A快適な生活環境と水環境の向上(令和8年度の概成に向け、汚水処理施設の整備を加速化)[代表的な対応方策は汚水処理施設の早期未普及解消]B安心・安全の確保(気候変動を踏まえ浸水対策や地震対策をハード・ソフト両面から推進)[代表的な対応方策は内水被害の軽減のための浸水対策の推進]。
 汚水処理事業については、人口減少に伴う使用料収入の減少や職員数の減少、施設老朽化に伴う大量更新期の到来により厳しさを増しており、広域化・共同化施策はこれらの課題を解決する抜本的手段の一つとし、国による有利な財政支援を受けつつ、広域化・共同化を進めることで、より一層の効率化を図る。
 府は、平成30年度に府内全市町村を対象とした広域化・共同化の検討体制を構築。令和元年から3年度にかけて、府を北部・中部・南部の3つに分けたブロック会議で広域化・共同化メニューの検討を行った
 今回、広域化・共同化計画としてハード連携は14項目(行政界を跨ぐ取組が3項目、自治体間の取組が11項目)、ソフト連携は9項目を位置づけた。
 主なハード連携としては、▽宮津市・し尿浄化槽(し尿再生処理施設)…令和5・6年度に実施設計、令和7〜令和9年度に工事(令和9年10月供用開始予定)▽農業集落排水施設の下水道接続(舞鶴市・西処理区(公共下水道)・池内地区(農業集落排水))…令和5年度に実施設計、令和6〜7年度に工事(管路・設備撤去)、令和8年度に供用開始)などを盛り込んだ。