京都府は、向日町競輪事業の今後の在り方について、今年度中を目途に府としての基本的な考え方をとりまとめる。
向日町競輪事業を巡っては、9月議会の一般質問(2日目・9月21日開催)において質疑があり、吉井俊弥総務部長が答弁。吉井部長は「7月に向日町競輪事業外部有識者会議を設置し、これまでに2回開催した。有識者からは今後の在り方検討を進める上での論点として継続的、安定的な収益の確保などの競輪事業の持続可能性、地域社会貢献やスポーツ振興などの競輪事業、競輪場の意義・役割、ギャンブル依存症など負の側面への対応や、経営の透明性、施設の安全性の確保などの公益性の担保などについて、意見をいただいた。今後、有識者会議での意見や全国他の競輪場の状況を踏まえながら、各論点に関して検討を深め、今年度中を目途に京都府としての向日町競輪事業の今後の在り方に関する基本的な考え方をとりまとめたい」と述べた。
また一般質問では、PFIによる建替えを行う向日台団地についても質疑があり、濱田禎建設交通部長は「団地の目指すべき姿の検討にあたっては、向日市をはじめ、入居者や団地周辺の住民から意見を聞いた。向日市からは、全ての人にとって暮らしやすいまちづくりを推進するため、安心・安全な住環境の確保や住民の交流を促進する団地整備をといった意見を聞いた。また入居者との計5回の意見交換や周辺住民への2回の説明会を実施し、工事の実施に対しては早期の事業完了や仮住まい期間の短縮、移転への支援、建替え後の団地の在り方については周辺環境との調和や世代交流の拠点となるスペースの確保、若年から高齢、子育て世帯などあらゆる年齢層が入居しやすい住棟整備などの意見を聞いた。これらの意見を踏まえ、今年3月23日に実施方針、5月9日に事業内容の具体的な性能水準を示す要求水準書案を公表した。要求水準書案において、事業者に対し、周辺環境への配慮、子育て・ファミリー・単身など多様な世帯構成や入居者のライフスタイルの変化への対応、移転に伴う負担低減などの提案を求めている。事業者の選定方法については、他の大型工事と同様、総合評価一般競争入札によるものとし、9月2日に入札公告し、手続きに入った。今後、令和5年3月をメドに事業者と契約を締結し、令和10年度中の完成を目指したい」と述べた。