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日刊建設タイムズ社
2022/09/28

【千葉】整備費は最大約22億円/次期廃棄物処理施設を建設/富津市

 富津市は、環境センターの老朽化などに対応するため、次期廃棄物処理施設の整備を計画している。整備に向けては環境センター整備方針検討報告書を作成し、概算整備費に9億6100万円〜21億9500万円を概算。整備・運転管理体制については、従来方式(直営+民間委託)、長期包括運営委託方式、DBO方式、PFI方式を想定。従来方式の場合、2022年度に一般廃棄物処理施設整備基本構想などを策定した上で23〜24年度に基本設計をまとめ、24〜25年度に整備事業者を選定。25〜26年度の建設工事を経て、27年度に稼働開始する見通しだ。
 桜井総称鬼泪山8―1の敷地面積約1・2haにある環境センターは竣工から46年が経過し、老朽化が著しいほか、現状の処理施設で対応できないごみがあることなどが課題となっている。
 また、上総安房クリーンシステムによる第2期君津地域広域廃棄物処理事業の27年4月の新施設稼働開始を見据え、資源ごみについて住民レベルでの分別精度の向上を図るとともに、不燃・粗大ごみに関しては上総安房クリーンシステムでの処理が容易となるよう前処理し、住民の直接搬入の受け入れ拠点となる施設を整備することとした。
 報告書では、施設整備方針の比較検討を実施。ケース別の整備費として▽一部民間委託した場合(ケース1)=16億9200万円▽現状の処理システムを継続した場合(ケース2)=21億9500万円▽直接搬入の受け入れ以外を民間委託した場合(ケース3)=9億6100万円――を概算している。
 ケース1とケース2は循環型社会形成推進交付金制度におけるマテリアルリサイクル施設のリサイクルセンター、またケース3はマテリアルリサイクル施設のストックヤードに該当するため、交付金を利用することができる。
 整備・運転管理体制については、DBOやPFIなど、より経済的な方式を導入できる可能性もあることから、基本構想において検討する。
 従来方式の場合の事業スケジュールは▽22年度=基本構想など策定▽23年度=測量・地質調査など▽23〜24年度=基本設計、生活環境影響調査▽24〜25年度=整備事業者選定▽25〜26年度=建設工事▽27年度=稼働開始――の想定。DBOまたはPFIの場合は、PFI等導入可能性調査が必要となることから、従来方式と比べて1年程度、長期化する。
 また、市単独で施設を整備する場合は5t程度の小型の破砕機となるが、近隣市との連携も視野に入れた計画を立案することにより、さらに経済的になると考えられる。
 建設候補地について富津地区にあるリサイクルプラザ用地、環境センター跡地、天羽地区浅間山運動公園を検討したが、環境センター跡地は不利な点が多く適地ではないと判断。浅間山運動公園の利活用検討が始まっていることなども踏まえ、基本構想で検討を進めていく。
 また、27日に市役所2階第3委員会室で開催した「22年度第1回廃棄物減量等推進審議会」において、基本構想骨子案を提示した。11月22日の開催を予定している第2回審議会では基本構想素案を示す。
 骨子案は▽第1章・前提条件の整理=施設整備の理念および基本方針の整理、処理対象ごみ・計画ごみ質の整理、施設規模の検討▽第2章・処理方式の検討=採用可能な処理の方式抽出、新施設の処理技術▽第3章・整備候補地の検討=建設予定地の立地条件、建設予定地のユーティリティ条件、建設予定地における都市計画区域の指定状況、処理対象物等の搬出入条件、施設整備に係る法規制条件▽第4章・概算事業費および財政計画▽第5章・整備および運営の方式の検討▽第6章・処理促進に関する検討▽第7章・事業スケジュールの検討――で構成されている。k_times_comをフォローしましょう
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