石川県議会予算委員会は21日に開かれ、和田内幸三(自民)、一川政之(未来石川)、谷内律夫(公明)、徳野光春(自民)、八田知子(同)、盛本芳久(未来石川)、橋本崇史、安実隆直、焼田宏明、不破大仁(以上自民)の10委員が順に質疑に臨んだ。
七尾港の振興策に関して、馳浩知事は「七尾港は北陸のエネルギーや、木材輸入の拠点であるとともに、能登食祭市場や旅客船岸壁等を活用した観光レクリエーションの交流拠点としての役割も担う」との認識を示した上で、振興策については「国や県、七尾市、地元経済界からなる七尾港整備・振興促進協議会で従来からの貨物量拡大に向けた木材の輸送トライアル支援や、クルーズ誘致に加え、昨年度からはマリーナを含めた新たな利活用策の調査に取り組んでいる」と答えた。協議会では今月、マリーナに関する有識者を招き、ホテルやショッピングモールを併設したまちづくりと一体となった複合型マリーナの事例紹介や、艇長24メートルを超えるスーパーヨットのマーケット動向等の助言をもらったとし、「今後、協議会でマリーナのニーズ調査を行うなどの取り組みを進めていく」とし、県としては「大田地区国際物流ターミナルの水深13メートル化や、ふ頭用地整備など、港湾機能の充実に努めるとともに、七尾市や地元の関係機関と一体となり、七尾港の振興にしっかりと取り組む」と強調した。
七尾外環状道路の進ちょく状況などについて、馳知事は「全体延長7・4キロのうち、4キロの整備が完了。残る3・4キロ区間が整備されることで環状道路がつながり、中心市街地の渋滞緩和や、七尾港大田埠頭へのアクセス強化に加え、良好なまちづくりの推進に大きく寄与する」と述べた。同整備は県と七尾市が事業区間を分担し、馳知事は「これまでに両事業区間で大型の横断水路を2カ所完成させ、今年度は同様の水路工事を3カ所で行うほか、大谷川を渡る橋りょう工事や改良工事を促進する。今後とも早期完成に向け、全力で取り組む」と語った。