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日本工業経済新聞社(群馬)
2022/09/16

【群馬】前橋市が中之沢浄水場築造工を23年度にも発注

前橋市は中之沢浄水場(粕川町中之沢384−20)の更新工事を、2023年度にも発注する。利根設計事務所(前橋市)が担当する詳細設計業は10月中旬の完了を予定。年度内に工事費などを精査し、次年度に予算を確保したい考え。老朽化による更新事業となっており、既存施設の隣接地に新たな施設を整備する。配水池2基の新設や造成工などが盛り込まれる。3カ年の工事となる見通しで、4億円以上の工事費を要する見込み。
中之沢浄水場は1973年に整備した施設で、宮城地区などへの配水を担っている。既存施設はコンクリート製の配水池2基を有し、1号300立方m、2号1125立方mの容量。施設が全体的に老朽化したため、更新事業を計画。21年度に2カ年におよぶ詳細設計を利根設計事務所へ委託した。同業務は10月14日を履行期限で作業を進めている。
施設の更新に当たっては、将来的な浄水場施設の統合などを見越して、既存施設の隣接地に新たな施設を建設する。機能を移管した後に、既存施設は解体するながれ。既存の1号水源は引き続き利用する。
新施設には2基の配水池を整備する方針。維持管理の観点からステンレス製の池となる。2基を合わせて1500立方mの容量を確保する。このほかに、緊急遮断弁や紫外線による高度処理設備の設置が検討されている。水源から汲み上げるポンプは必要となるが、配水においては高低差を利用するため、配水用ポンプは設置しない。
市の水道施設更新は水道ビジョンに基づいて計画的に進められている。22年度は小原目浄水場の代替施設となる上柴配水池の築造工事を発注。施工実績のある市内業者による2者JVの案件で、シノハラゼネラル・須田工業JVが受注した。容量350立方mの配水池などを一括して整備する内容となっており、予定価格は3億3693万円だった。
中之沢浄水場も同様の条件で発注する可能性が高い。上柴配水池より大規模な工事が想定されるため、工事費は4億円以上となりそう。23年度当初予算で工事費が確保できれば、同年度上半期にも工事発注を行う見通しとなっている。