県営住宅上粟島団地建て替え事業(米子市彦名町)で、県はPFIの具体的な手法など盛り込んだ基本計画を今月末をめどに固める。その後、10月にも開く庁内会議で最終決定する。PFIの実施となれば、23年度に実施方針を策定して24年度に事業者選定の手続きに入る。
計画では老朽化し、改築時期を迎えた上粟島団地と富益団地(同市大崎)を集約して新上粟島団地として再整備する。
PFI手法を取り入れた建て替えを検討しており、昨年7月からは基本計画の策定業務を地域計画建築研究所・地域経済研究所JVに委託していた。計画の策定にあたっては、PFI導入可能性調査の結果を踏まえ可否を判断。実施となれば、設計から施工、維持管理、運営までの各プロセスに、どの範囲までPFI手法を取り込むのか事業方式を決める。
また、団地集約化に伴い発生する余剰地の活用策も整備検討に含んでいる。
上粟島団地は鉄筋コンクリート造4階建て4棟48戸を解体後、富益団地22棟88戸を集約して3棟60戸を整備する。当初は鉄筋コンクリート造2棟60戸を計画していたが、県産木材を積極的に活用するため2棟を木造とし、構造材には県内で初めて県産CLT(直交集成板)の活用を検討している。
県行財政改革推進課は「9月末までに基本計画をまとめたい」と話しており、PFIの枠組みが固まれば、24年度に事業者を選定。25年度から実施設計と工事に着手する。
日刊建設工業新聞