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日刊建設タイムズ社
2022/09/14

【千葉】23年度基本計画策定へ/12月の第3回で骨子案提示/九十九里・南房総供給事業体と県水統合

 「九十九里地域・南房総地域の水道用水供給事業体と県営水道の統合協議会」の第2回が、県庁本庁舎5階特別会議室を本部として、ウェブ会議形式で開かれた。会長を務める熊谷俊人知事は「本日は『統合に係る基本計画策定及び認可申請書類作成支援業務委託』の契約締結、主な協議事項の検討状況、今後の統合協議会の開催予定について報告する」と説明した。今後は2023年度の統合基本計画策定に向け、12月の第3回で骨子案について議論し、23年3月の第4回では、骨子案を具体化した素案を議題とする運び。
 厚生労働省への認可申請の前提となる統合基本計画は、施設整備計画や財政収支計画などを盛り込み、統合後の運営方針として策定する。
 骨子案は、統合基本計画に記載すべき項目を章立てにして端的に整理したもの。素案には、骨子案で整理した項目について具体的な計画などを記載する。
 『九十九里地域・南房総地域の水道用水供給事業体と県営水道の統合に係る基本計画策定及び認可申請書類作成支援業務委託』の受託者は日水コン。公募型プロポーザル方式により受託候補者として選定した後、7月28日に契約を締結。委託期間は25年2月28日まで。
 業務委託料は、22年度2514万9080円、23年度4823万6760円、24年度2968万4160円の合計1億307万円。
 また、統合協議会における主な協議事項の検討状況について報告がなされた。
 7月28日に第1回工務グループ、8月16日に第1回総務グループ、同月17日に第1回経理・業務グループを開催し、▽水需要予測▽施設整備計画▽財政収支計画▽水道用水供給料金▽組織体制・職員の身分――に関して検討すべき項目と年度内のスケジュールを確認した。
 水需要予測については、必要となる基礎資料の収集とともに、用水供給先である末端給水事業体における水需要予測の手順などの確認を行っており、施設整備計画および財政収支計画の検討を進めるための「水需要予測暫定版」を9月末をめどに取りまとめる。
 施設整備計画は、水需要予測を基に、九十九里地域水道企業団および南房総広域水道企業団における既存計画も踏まえて策定することとなっている。両企業団の現行の施設整備計画など、必要となる基礎資料の収集を行っており、12月末をめどに、施設整備計画案を作成した上で、検討・修正を行う。
 千葉県は水源の確保に不利な地域であり、県内でも水源の確保に要する負担に大きな地域差がある。また、将来にわたり県民に水を安定的に供給するためには、水道事業体の経営健全化、技術の確保・継承、施設の整備・更新といった課題の解決を図る必要がある。
 個々の水道事業体の経営努力だけでは、これらの課題の解決が困難であることから、リーディングケースとして九十九里地域・南房総地域の水道用水供給事業体と県営水道の統合に取り組むこととなっている。
 熊谷知事は「九十九里地域および南房総地域の水道用水供給事業体と県営水道の統合は、人口減少に伴い水道事業を取り巻く環境が一層厳しくなると見込まれる中、将来にわたり県民に水を安定的に供給していくために取り組んできたもの。5月に第1回統合協議会を開催し、統合に向けた皆さまとの協議がスタートした」と振り返り、「23年度中の統合基本計画の策定、25年4月の統合を目指し、皆さまから意見をいただきながら協議を着実に進めていきたい」との考えを示し、協力を呼び掛けた。
 委員は、会長の熊谷知事のほか、副会長の山口新二・県企業局長、田中豊彦・九十九里地域水道企業団企業長(茂原市長)、太田洋・南房総広域水道企業団企業長(いすみ市長)と、九十九里地域の匝瑳市・東金市・山武市・大網白里市・茂原市・九十九里町・横芝光町・一宮町・睦沢町・長生村・白子町・長柄町・長南町および南房総地域の館山市・勝浦市・鴨川市・南房総市・いすみ市・大多喜町・御宿町・鋸南町の各市町村長。k_times_comをフォローしましょう
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