トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社(中部)
2022/09/13

【三重】亀山市 ハイブリッド構造も検討 新庁舎整備で一般質問

 亀山市議会定例会の一般質問で尾崎邦洋議員(勇政)が新庁舎について、行政機能の集約・分散、庁舎構造などについて質問した。原田和伸総務部長は、行政機能は外部環境の変化から見直しており、計画の中で方向性をまとめるとした。構造については木造と鉄筋コンクリート造のハイブリット構造も候補として検討することを説明した。
 新庁舎整備については、当初、20年度中に基本計画を策定する予定だった。しかし、コロナ禍でDXやSDGs、カーボンニュートラルなどの分野が広がりを見せ、コロナ前には想定できなかった環境の変化が起こった。これにより基本計画の策定時期を2年遅らせ、当初予定していなかった外部環境の変化を取り入れた形で22年度中に策定することとなった。
 外部環境の変化により、行政サービスのオンライン化や感染症リスクを低減させる環境づくり、職員が多様な働き方が選択できる環境づくり、交流機能の役割の変化、脱炭素社会の実現、持続可能な社会づくりへの対応が求められるようになった。
 このため、当初は分散する庁舎を集約する形で検討が進められてきたが、分散も含め見直している。新庁舎の構造などについてもカーボンニュートラルを融合させるために、再生可能エネルギーや省エネ性の高い設備の導入を行うとともに、県産材を活用した木造庁舎についての比較検討を行う。併せて、10〜20年と時間が経つにつれ、求められる機能が変化していくことも考えられることから、柔軟性、可変性を備えた庁舎づくりを視野に入れる。
 以前に策定した基本計画中間案では、基本理念に「市民に開かれた、安心と希望へつながる庁舎」としていたが、これらを踏まえ「安心と未来へつながるスマート庁舎」とした。基本方針案には@市民の安心・安全を支える庁舎A市民も職員も利用しやすい庁舎B環境に配慮した庁舎C長期間有効に使い続けられる庁舎―の四つを掲げる。
 今後のスケジュールは、10〜12月に建設候補地、規模・事業費の検討を行い、23年1〜2月にかけて基本計画最終案を作成する。その後、23年度に建設地の決定、24・25年度に建設条件の精査、用地交渉・取得、26年度に基本設計、27年度に実施設計、28・29年度に工事を実施し、30年度の開庁を目指す。基本設計についてはプロポーザル方式で事業者を選定する予定。
 既設本庁舎(本丸町577)の概要は、鉄筋コンクリート造地下1階地上3階建て延べ6367平方b。関支所(関町木崎919ノ1)は、鉄筋コンクリート造3階建て延べ2356平方b。

提供:建通新聞社