建通新聞社(神奈川)
2022/09/14
【神奈川】横浜市 旧上瀬谷「超大型リゾートに最適」
横浜市は旧上瀬谷通信施設の観光・にぎわい地区の活用で、テーマパークの事業実現性に関するサウンディング調査を行い、「超大型リゾートに最適な立地である」との意見が出されたことを明らかにした。これを受け、民間事業者の事業提案に向けた募集要項を作成する。早ければ12月に要項を公表して募集を開始。2023年度以降に事業予定候補者を選定する。
9月13日に開かれた横浜市会建築・都市整備・道路委員会で報告した。
市は、観光・にぎわい地区の事業実現性についてのサウンディング調査を8月に実施した。
参加したのは15団体で、テーマパークのコンセプトについて、▽体験づくりや次世代のテクノロジーを活用▽日本で誕生した人気コンテンツを取り入れる▽ジャパンコンテンツと最先端テクノロジーを駆使▽横浜の歴史・文化の継承を目指す▽日本独自の文化体験「NINJA」を新しい切り口から展開▽アニメーション作品や映画の世界観を疑似体験―などの提案があった。
さらに上瀬谷地区の魅力向上のため、▽テーマパーク全体を広域防災拠点として機能▽大規模災害時のオープンスペースとして提供―など防災面での提案や、最先端の技術を実証実験できるフィールドとして活用するといった意見が出された。
〜農業振興地区の活用 今後サウンディング〜
旧上瀬谷通信施設は米軍から15年に返還された面積約248・5fの土地。
市施行の土地区画整理事業で整序し、「観光・にぎわい地区」「農業振興地区」「公園・防災地区」「物流地区」の四つのゾーンに分けての活用を検討している。
このうち観光・にぎわい地区は、地権者らで構成する「旧上瀬谷通信施設まちづくり協議会」が検討を進めており、検討パートナーの三菱地所とともに「テーマパークを核とした複合的な集客施設」の事業実現性があると報告している。
一方、農業振興地区は、新たな都市農業のモデルとして活用する方向。地権者と調整を進め、今後、サウンディング調査を実施。民間事業者から事業提案を募集するなど活用に向けた準備を行う予定だ。 提供:建通新聞社