米原市は、環境省が30年度までに二酸化炭素(CO2)排出の実質ゼロを目指す第1弾の「脱炭素先行地域」に、同市と県、ヤンマーホールディングス鰍ェ共同提案した「農山村の脱炭素と地域活性〜“米原市ECO VILLAGE構想”〜」が選出されたことを受け、開会中の9月市議会に関連事業費の補正予算案を上程。予算が措置されればヤンマーが担当する見込みの代行設置事業者に年内にも補助金を交付し、事業者が市庁舎・ヤンマー施設他における初弾の太陽光発電等設備の整備に着手する。関連して7月に公告し不調となった今後10年間の地球温暖化対策実行計画策定業務は再公告を行い、コンサル委託したい方針。
9月補正案には、環境衛生費負担金及び交付金として脱炭素先行地域づくり事業費補助金4億6962万3000円(繰越明許)を計上。不調となった「米原市地球温暖化対策実行計画等策定業務」の概要は、地球温暖化対策実行計画(区域施策編)の策定と19年策定の地球温暖化対策実行計画(事務事業編)および環境基本計画の見直し一式。実行計画は“米原市ECO VILLAGE構想”の選出を受けて今後10年間の行動計画の基本方針とするもの。
脱炭素先行地域に選出された“米原市ECO VILLAGE構想”は、米原駅周辺の米原市(庁舎1棟)、滋賀県(県東北部工業技術センター3棟)の公共施設と、ヤンマーホールディングス梶i中央研究所7棟)他民間2施設程度(未定)を対象に、太陽光発電設備を導入すると共に、柏原駅周辺の耕作放棄地に太陽光発電設備(ソーラーシェアリング)を設置し、対象となる施設の脱炭素化を図る。また耕作放棄地にはソーラーシェアリングと共にAI・IOT等を実装し、再生エネルギーを地産地消する環境配慮型栽培ハウスを導入する。
事業スケジュールは、22年度から米原駅周辺施設群において、公用車駐車場、ヤンマー敷地内への太陽光発電設備設置、同社敷地への大型蓄電池の設置に着手。23年度からは市有地で、25年度からは滋賀県東北部工業技術センター(新設)で、それぞれ太陽光発電設備の設置に着手する。また25年度からは耕作放棄地における太陽光発電設備・大型蓄電池設置、耕作放棄地へのCO2等設備の導入に着手し、いずれも30年度までに推進し完了させる計画。
提供:滋賀産業新聞