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建設経済新聞社
2022/09/07

【京都】丹後郷土資料館改修に加え 別館・収蔵庫の新設で設計

 京都府教育委員会は、宮津市字国分の丹後郷土資料館について、現資料館(本館)の改修に加え、別館・収蔵庫の新設を計画。令和5年度からの工事を見据え、4年度は設計を進める。
 丹後郷土資料館(宮津市字国分小字天王山611−1)は昭和45年10月に開設。施設概要は展示室と研修室、収蔵庫、事務室等。本館はRC造一部地下1階地上2階建、延1286・68u、附属棟は181・28u(民俗資料収蔵庫92・33u、プレハブ造資料倉庫A39・07u、同B49・88u)。用地面積は2万8367・86u(うち、史跡丹後国分寺跡1万1595u)。敷地内には平成7年に移築復元された京都府指定文化財の旧永島家住宅が建つ。
 丹後郷土資料館を丹後地域の歴史・文化・観光の拠点となる博物館、地域づくりを牽引する博物館へのリニューアルを図るため、コンセプトの実現に向けた整備の推進を目指し、佐々木丞平氏(京都国立博物館名誉館長)を名誉館長に招聘した。
 8月8日の委嘱式で京都府の西脇隆俊知事は「丹後郷土資料館は、国宝の雪舟『天橋立図』で描かれた丹後国分寺があったところにあり、天橋立が一望できる絶好の地にある。丹後郷土資料館を、新型コロナウイルス感染症の克服の思いも込め、丹後の歴史文化の探訪と観光の拠点としたいというコンセプトで再整備を進めたいと考え、佐々木氏に名誉館長に就任していただいた。佐々木氏の今までのご経歴、実績はすごいものであり、ミュージアムのあり方についても様々なお考えをお持ちであり、意識改革が必要だという基本的な考えもお持ちである。ハードとソフト両面から力添えをいただきたい。ハード面でいえば、雪舟『天橋立図』のような本物の文化資料を常時展示できる公開承認施設化というハードルがあるが、それに向けて収蔵のノウハウについてもご協力いただきたい。ソフト面では、もともと資料館であり、地域の資料を発掘、収集し研究、展示することに加え、例えば学芸員の教育など、佐々木氏の全国・世界の関係者とのネットワーク、ノウハウで施設運営を刷新していただきたい。全国に誇れるような施設となるよう期待しています」と述べた。
 府教委は9月補正予算案に丹後郷土資料館整備推進費として新規に4500万円を計上するとともに、限度額1億3000万円の債務負担行為を設定した。
 本館の改修及び別館・収蔵庫新設の基本・実施設計を進めるとともに、多様な専門家や地元と連携し機能面や運営面の強化に向けた検討を進める。
 今後の予定スケジュールによると、令和4年度に本館・別館基本・設計(〜6年度)、収蔵庫新設等設計(〜5年度)を行う。5年度に収蔵庫新設工事に着手し6年度に完成、6年度に本館改修工事・別館新設工事に着手し8年度の完成・リニューアルオープンを目指す。