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建通新聞社(静岡)
2022/09/07

【静岡】県有建築物にZEB 交番・駐在所も脱炭素化

 静岡県は、県有建築物の省エネ性能を高める脱炭素化に本腰を入れる。県は、県有建築物にZEBを適用する際の設計指針をまとめ、2023年度から新築・建て替え工事にZEBを適用する方針。22年度に着工する県立高校と警察施設の一部、県営住宅の建て替えにも、先行してZEBとZEHを採用する。これら大型施設に加え、設計指針の対象にならない、延べ100平方bの小規模な交番・駐在所の建て替えにもZEBを適用する。
 県が22年度に採用するのは、断熱性能の高い複層ガラスや高効率空調、照明のLED化といった省エネ対策を講じることで、省エネで1次エネルギー消費量を50%以上削減する「ZEB Ready」、再生可能エネルギーを含めて1次エネルギー消費量を50%以上削減する「ZEH―M―Ready」。
 全国知事会は、今年7月に決定した「脱炭素・地球温暖化対策行動宣言」で、都道府県が整備する新築建築物を「ZEB Ready相当とする」としており、この宣言に沿って建築物の脱炭素化を急ぐ。
 23年2月までに県有建築物が目指す数値目標、エネルギー消費量削減のための有効手段、コストを考慮した効率的な省エネ仕様などを盛り込んだ「県有建築物のZEB化設計指針」を策定する。指針策定に先行し、22年度に着工する藤枝東高校管理教室棟と県警察本部交通管制センターの建て替え工事にもZEB Readyを採用する。
 また、県営住宅の建て替えでは、ZEH―M―Readyを達成するための整備基準を決定。22年度に建て替え工事に着手する4団地にZEH‐M‐Readyを初めて採用する。
 これら大型施設だけでなく、小規模な県有建築物の脱炭素化も図る。延べ100平方b前後で建て替える交番・駐在所は、設計指針の対象にならないため、県警察本部は独自でZEBを採用する際の仕様を検討。22年度に整備する交番・駐在所には、先行してZEB Readyを採用する見通しだ。