建通新聞社
2022/09/06
【大阪】淀川左岸線2期 完成に最大8年遅れも
大阪市は9月1日、2022年度第1回大阪市大規模事業リスク管理会議を開き、淀川左岸線2期事業の事業リスク管理の取り組み状況などを議論した。当初より事業費が約1800億円増額することや、全体完成が6〜8年程度遅れる見込みであることを報告した。事業費や事業期間の精査の結果は次回の会議で報告する。今後、事業費と工程を精査した上で費用対効果を算出、22年度に事業再評価を実施する予定だ。
同事業ではこれまで、20年度に事業費756億円を増額したが、地盤変状に伴う地盤改良工法の変更などに伴い、さらに約1000億円を増額することを報告した。地盤改良工法では砂杭工法を全面的に固結改良工法へ変更する。対象は2―1工区と3工区。当初は26年度末に完了予定だったが、6〜8年程度遅れる32〜34年度の完了を見込む。
今回増額する1000億円の内訳は、地盤変状に伴う地盤改良工法の変更に約500億円、現地詳細調査後に基づき地盤改良範囲の変更などに約400億円、物価変動に伴う工事費の高騰に約100億円を計上。街路事業費補助を適用した場合、市費は約450億円となる。
同事業は大阪市と阪神高速道路会社が主体となり、此花区高見1丁目〜北区豊崎6丁目の延長約4400bにトンネル整備や道路改良を行う。
同区間は大阪・関西万博会場の夢洲と都心部を結ぶ「新大阪駅・大阪駅から万博会場までのシャトルバスルート」となる計画で、トンネル工事が間に合わない一部区間で、河川敷上に仮設の道路を設ける予定だ。