松戸市は5日、2034年度の新焼却施設稼働に向け、建設候補地の旧クリーンセンター周辺における「環境影響評価等業務委託」の公募型プロポーザルを公告した。提案限度額は2億3966万8000円。委託期間は27年3月31日まで。業務内容は、環境影響評価、施設整備調査、PFI等導入可能性調査、測量調査、地質調査、地歴調査、ダイオキシン類およびアスベスト調査など。施設整備調査業務とPFI等導入可能性調査業務は24年度まで、また環境影響評価業務は委託期間を通して実施する。
建設候補地が第一種住居地域にあり、住宅地が広がっていることから、近隣住民に配慮した施設整備を行うため、地域特性を踏まえた効果的な調査方法などについて提案を求める。
10月12日まで入札参加申込書等、11月10日まで企画提案書類の提出を受け付け、12月26日にプレゼンテーションおよびヒアリング審査を実施。23年1月5日以降に審査結果を通知し、契約を締結する。
業務対象区域は、高柳新田37の敷地面積3万6816・21u。対象施設は、解体を行う旧クリーンセンターと、新設するエネルギー回収型廃棄物処理施設。
施設整備調査業務では、施設整備の前提となる▽建設地の立地条件▽施設整備に係る法規制条件▽計画ごみ処理量の設定▽計画ごみ質の設定▽施設規模の算定▽整備に係る基本方針▽ごみ処理方式の検討▽環境保全計画▽余熱利用計画▽施設配置・動線計画▽プラント設備計画▽土木計画▽建築計画▽施設利用計画▽管理運営計画▽整備スケジュール――を整理・作成する。
PFI等導入可能性調査業務では、新焼却施設の最適な事業方式を選定するため、公設公営方式、PFI方式、DBO方式について事業スキームを設定。市場調査、VFMの算定、定性的評価を実施し、総合的に評価することで最適な事業方式を選定する。
環境影響評価業務は、新焼却施設の整備および稼働に係る環境影響評価を実施するもので、これまでの検討や、並行して実施する各業務との整合を図ることで、新焼却施設整備事業を円滑に推進する。
クリーンセンターは、耐用年数を迎えたことから19年度末に稼働を停止。29年度末の和名ケ谷クリーンセンター稼働停止も踏まえ、当初、市単独の新たな焼却処理施設を整備し、30年度から稼働させる予定だった。
しかし、19年3月29日、環境省から「持続可能な適正処理の確保に向けたごみ処理の広域化及びごみ処理施設の集約化について」が通知され、これを受けて県が21年3月、第10次廃棄物処理計画を策定。廃棄物処理計画において市が広域化・集約化の検討の対象となり、検討等に時間を要することから、33年度末の和名ケ谷クリーンセンター稼働停止および34年度の新焼却施設の稼働に予定が変更された。