滋賀県湖北農業農村振興事務所は、管内の土地改良事業において、22年度の新たな事業採択に向け、入江V期地区(米原市入江)における「農村地域防災減災事業」の準備を進めている。総事業費は約7億5900万円で、事業年度は22〜26年度の5ヵ年。事業実施に係る手続きが順調にいけば湖北農振から22年度に詳細設計が、23年度にも排水機機能保全改修の初弾工事が発注となる見通しだ。
入江地区の水田・畑計190・3fを対象とした農村地域防災減災の事業計画では、過年度に造成され脆弱化が進んでいる排水機(ポンプ及び一連の設備)について排水機機能保全対策工事を実施し、農地防災を目的に造成された排水機の施設機能の維持を図る。9月12日まで縦覧・同月27日まで審査請求を受け付ける土地改良法に基づく手続きが順調にいけば、すぐにも事業実施を確定させ県営事業として新規採択、以後、湖北農振から詳細設計や必要な業務を発注する意向。詳細設計が22年度内に順調に完了すれば23年度にも初弾工事を発注・着工し、26年度までの5ヵ年で進めたい計画だ。
施設の脆弱化のため改修を要するのは、米原市入江字明神、丸霞、善積、入江地先の受益面積190・3fとなる「入江干拓排水機場」における、43〜51年に整備された「第1排水機場」の、両吸込渦巻ポンプ排水機(φ800_・90kW×3台、φ600_・55kW×1台)および原動機(電動、55kW・90kW、4台)と、62年に整備された「第2排水機場」の、横軸斜流ポンプ排水機(φ800_・135ps×2台)および原動機(ディーゼル、130ps、2台)。それぞれ更新や改修を行い、除塵設備、起伏堰遠隔操作制御設備も整備する。
事業費は、排水機工事費6億6200万円と除塵設備工事費約5000万円を合わせた純工事費計7億1200万円に、測量試験費1100万円等を加え総額7億5900万円を試算。
なお関連事業として、「入江善積地区」の経営体育成基盤整備事業に21年度着手し25年度までの4ヵ年で進めている。同地区の田66・9fを対象に、軟弱地盤による用水不足解消に向けた区画整理や暗渠排水など農地整備を行う。
提供:滋賀産業新聞