日本工業経済新聞社(群馬)
2022/09/01
【群馬】9月補正予算示す
山本一太知事は1日、20日に開会の定例議会へ上程する補正予算案を明らかにした。県土整備プランの政策を着実に促進するため、補助公共事業費として52億3062万5000円を増額する。また、川場村の薄根川を利用する小水力発電所で、新規建設事業費に7億3480万円の債務負担を設定。10月に設計・施工一括の公募型プロポーザルを実施する。
記者会見で山本知事は「群馬県の未来の基盤作りを着実に進めるための予算にしたい」と心境を述べた。
補助公共事業費は国庫事業の内示を受け増額。県土整備プランに掲げた災害レジリエンスbPの実現に向け18億4777万円を追加するほか、持続可能で効率的なメンテナンスに5億5282万8000円、多様な移動手段の確保に28億902万7000円を確保する。
川場村の川場湯原地内で建設する小水力発電所は、ぐんま5つのゼロ宣言の実現に向け、再生可能エネルギーの導入促進を図るもの。県企業局発電課では2030年度までに新たな小水力発電所を県内に5カ所建設するとしており、霧積ダム(安中市)に続き薄根川を利用した発電所新設に着手する。最大出力198kW、年間発電量は約140万kWhとなる見込み。10月中に設計・施工を一括とした公募型プロポーザルにより業者を選定する予定で、年度内の契約を目指すとしている。計画によると23年度中に実施設計を発注、建設工事は24年度から26年度となる見通しで、運転開始は建設期間でもある26年度内となる。
新型コロナウイルス感染症対策および夏季の熱中症対策として、県立高等学校の特別教室に空調整備を設置するため1億2000万円を計上。25校を対象に、音楽室9室、実習室9室、調理室等7室の合計25室で空調設備を整備する。工事は各学校からの発注となり、予算成立後速やかに執行する。
また、県民広場にあるモニュメントを撤去し芝生の張り替えを行うために4400万円を計上。合わせて新たな館銘板を設置する。
このほか◇映像クリエイティブ拠点化=2999万5000円◇夜間中学設置促進=480万円◇社会教育施設トイレの洋式化=3989万7000円◇交通安全施設整備=9046万円−などを盛り込む。
一般会計補正予算案は物価高騰対策をメインに256億7712万円を計上。総額で8487億5447万7000円となる。