県大津・南部農業農村振興事務所田園振興課は、大津市で「県営下酢子池地区土地改良事業(農村地域防災減災事業)」を計画している。既存堤体の補強を柱とするもので、事業年度は今年度から3ヵ年。その事業費は1億9220万円。今年度に測量・調査・設計等を行い、来年度から2ヵ年で施工を行う考えだ。
県営下酢子池地区の所在地は、大津市大将軍1丁目地先。現在まで地域農業の用水源として重要な役割を果たしているものの、堤体は余裕高が不足、また堤体法尻から許容値以上の漏水が確認されている。そして万が一、堤体が決壊した場合は農地・農業用施設のみならず、公共施設等にも被害を及ぼす恐れがある。さらに豪雨時には洪水吐の排水能力不足、取水施設の緊急放流能力も有していないことから今回、これらの被害を防止する観点から、農村地域防災減災事業に乗せた施工が計画された。
改修の内容としては、堤体(L208・6b×H5・5b)について上流側で制波工として張ブロック工、下流側で法面保護として張芝、さらに耐震対策として緩勾配化を図るとともに、地盤改良を行う。また取水施設として斜樋・管径400_、底樋ヒューム管管径800_、斜樋型管径250_×1孔、鋼製スピンドル1本―以上を更新・新設する。
年次計画は、今年度に設計等、23年度の単年度で洪水吐工、24年度までの2ヵ年で堤体工、24年度の単年度で取水施設工となる予定。
提供:滋賀産業新聞