県は8月31日、2022年一般会計9月補正予算案を発表した。建て替えを検討する南薩地域振興局本庁舎を除く各振興局と支庁の劣化状況調査を新たに開始する。また、庁舎の耐震化を図るため、姶良・伊佐地域振興局本庁舎西別館と大隅地域振興局志布志庁舎の耐震補強計画策定および実施設計に着手する計画だ。
劣化調査は、離島を含む各地域振興局・支庁合わせて15棟が対象。議会承認後にも開始する計画で、債務負担行為1447万円を限度額とし、2023年5月以降での取りまとめを目指す。調査後は、建替時期の精査に入る。
一方、姶良・伊佐本庁舎西別館(RC造平屋建て約960u)と志布志庁舎(同2階建810u)は、21年度行った耐震診断結果で大規模な地震による倒壊の危険性があることから、耐震補強計画と実施設計に着手するため事業費約1800万円を計上。順調に進めば23年度にも補強を行いたい考え。
今回の補正予算案には、原油価格等高騰対策(15億1500万円)、コロナ対策(64億6200万円)、災害復旧(1億100万円)など合計94億6300万円を盛り込んだ。
価格高騰の対応では、トラック運送事業者に対し4億5700万円の支援を行うほか、農業用ビニール資材の一部を負担するため5億9600万円を計上した。
コロナ関連では、ドローン関連ビジネス育成支援に1400万円、県立高校の端末整備に1億6000万円。また、災害復旧は、姶良市の県民の森のくり園や管理道の復旧に2800万円を充てるほか、被災した公共土木施設の災害査定の調査・測量に3400万円を盛り込んだ。このほか、鹿児島港本港区エリア利活用の検討を行うため検討委員会を設置する。