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建設経済新聞社
2022/09/01

【京都】府営住宅向日台団地整備事業(第1事業区) PFIの特定事業に選定

 京都府は8月31日、京都府府営住宅向日台団地整備事業(第1事業区)について、PFI方式で実施することが適正であると判断し、特定事業として選定したと発表した。
 向日台団地(向日市向日町北山74他)は、昭和41〜42年度に建設され約55年が経過し老朽化が進行。また現在の耐震基準に適合する耐震性能を有していない上、住棟及び住戸の設備等も古く、バリアフリーにも対応していない。これらの状況に対応するため、建替えを行い、安心・安全な住環境の形成を図るとともに、従来のコミュニティに新たな世代が加わることで、子どもが地域で育まれ、全ての世代にとって暮らしやすいまちづくりを推進する。
 団地の規模が大きいことから、南側の第1事業区と北側の第2事業区に分けて、段階的に整備を進める。第1事業区は現入居者のための住戸231戸を集中的に整備する。
 事業方式は、事業者が事業用地内に存在する既存住宅を解体撤去し、新たに建替住宅を整備した後、府に所有権を移転するBT(BuildTransfer)方式とする。
 事業内容は、ア・事業計画の策定に関する業務(入札手続において提出した事業提案書に基づき、府営住宅整備業務及び入居者移転支援業務の全体工程計画や業務水準、業務実施体制等を明示した業務全体の事業計画を策定する)、イ・府営住宅整備業務((ア)事前調査に関する業務、(イ)既存住宅等(既存住宅及びその付帯施設等)の解体撤去に関する業務、(ウ)建替住宅等(建替住宅及びその付帯施設等)の整備に関する業務、(エ)レッド対応措置等に関する業務、(オ)その他府営住宅整備業務の実施に必要な業務)、ウ・入居者移転支援業務((ア)移転計画の策定に関する業務、(イ)仮移転等支援業務、(ウ)本移転支援業務、(エ)その他入居者移転支援業務の実施に必要な業務)。
 事業期間は、府議会の議決を得た日から令和11年3月31日までの約6年。ただし事業者による工期の短縮等の提案は可能。
 府が自ら実施した場合の府の財政負担見込額とPFI方式により実施する場合の府の財政負担見込額を、事業期間中にわたり年度別に算出し、現在価値換算額で比較した。その結果、府が自ら実施する場合に比べ、PFI方式により実施する場合は、事業期間中の府の財政負担見込額が約10%軽減されると見込む。
 府の財政負担見込額の軽減が期待できるとともに、民間事業者の創意工夫やノウハウの活用による効率的な府営住宅の整備や、円滑な入居者移転が可能になる等の定性的効果も期待できることから、PFI方式により実施することが適正と判断し、特定事業として選定した。