第2回小松市未来型図書館基本構想策定委員会が30日、同市のこまつ芸術劇場うららで開かれ、多面的機能や立地候補地の検討を本格化させた。
基本構想策定を支援するアカデミック・リソース・ガイド(神奈川県横浜市)の担当者が概要を説明。立地候補エリアでは▽芦城公園周辺▽小松駅周辺▽小松運動公園周辺▽粟津駅周辺▽木場潟周辺▽こまつドーム周辺▽小松市民センター周辺ーの7カ所を挙げ、近辺に立地する教育、文化、福祉、商業施設なども紹介した。次回の委員会で各エリアにおけるコンセプトと未来型図書館との親和性や相乗効果などを議論し、内容を検討していくとした。
機能に関するアンケート調査結果によると、カフェなどの飲食スペースが全体の約60%を占めてトップ。「静かで読書・勉強・調べ物に集中できる」という意見のほか、「明るく開放的で気軽に会話できる」機能を求める声も多かった。事務局は、公立小松大学の学生による研究結果も報告。従来の図書館機能に加え、運動スペースや生き物ふれあいエリアの提案、利用にあたり高齢者や障害者、親子への着目、人や用途に合わせた椅子づくりなど多彩な考え方を披露した。これに対し、宮橋勝栄市長は「利用する自分たちと異なる方向の視点で考えている面が素晴らしい」との認識を示した。
同委員会は、日本大学芸術学部非常勤講師・前県立長野図書館長の平賀研也氏を座長に地域の学識経験者や社会教育、経済、女性協議会など計8人で構成する。第3回委員会は10月下旬を予定。来年2月にも基本構想の素案を取りまとめる。