農林水産省中国四国農政局吉井川農業水利事務所は、国営かんがい排水事業吉井川地区の坂根合同堰取水設備の機能維持改修を計画している。取水ゲート施設や関連機械電気通信設備などを一括し第3四半に一般競争入札を公告する。入札は12月を予定。工期は28カ月を見込む。
同事業は、岡山市、備前市、瀬戸内市、赤磐市、和気町の4市1町の受益面積5502fを対象に、坂根堰と吉井堰を統合した現在の坂根合同堰、新田原井堰の取水施設を構築し、地域全体に吉井川を水源とした農業用水の安定供給を図るもの。2013年度から改修事業などに取り組んでおり、25年度末までに事業完了を目指している。
坂根合同堰の取水ゲートは、吉井川左岸側(和気用水)に幅1・5b1門、右岸側(田原用水)に幅2・7b2門の各ゲートを設け、最大取水量毎秒18立方bを確保している。経年劣化もあり取水機能を保全するため今回、取水ゲート施設全体の改修に取り組む。
また、この他同事業で整備している新田原井堰改修、揚水機場(浮田玉井、太伯朝日、邑久牛窓、弁天)4カ所の改修、水利管理施設の水管理システムなどは概ね整備完了してるため、新田原井堰エプロン部分の調査設計や、幹線用水路となる大用水路の整備が主なものとして残る。
新田原井堰エプロン部は、5カ所あるエプロンのうち数カ所を対象に、本年度中に調査・設計を委託し、劣化度など現状把握を行い、整備の必要性次第で修繕などを実施する。
大用水路は、坂根合同堰下流(吉井川左岸側)で、新幹線交差部付近から延長3〜4`の幹線水路を対象に修繕などの整備を計画している。いずれの整備についても25年度末までの整備完了を目指している。
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提供:建通新聞社」