馳浩知事は28日、8月の記録的な大雨で住宅の浸水被害などが発生した能美、小松両市内を視察し、被災状況を確認した。現地視察は7日に次いで2度目となる。
能美市福島町では西川が越水。馳知事は井出敏朗市長から被害状況などの説明を受け、床上浸水した福島町会館などを見て回った。引き続き、国直轄の「西川・熊田川合流点処理事業(熊田川及び西川樋門ほか)」の整備予定地を視察し、桑島正樹北陸地方整備局金沢河川国道事務所長が事業概要を説明。馳知事は手取川支川の治水安全度の向上を図るため、同事業の早期完成を求めた。
このほか、市内を流れる鍋谷川の農業用頭首工の被災現場も訪ねた。今回の大雨に伴い西川、鍋谷川などでは河川への土砂流入が著しく、井出市長は堆積土砂の早期除去を強く要望していた。
小松市中ノ峠町は4日からの大雨で滓上川が氾濫し、住宅の床上浸水、納屋等の倒壊、集落内道路の流出など多大な被害を受けた。河川を埋め尽くした土砂の除去や、道路の応急復旧工事を一度終えたが、20日からの大雨で再度、被害が発生した。現地では本建設工業が休日返上で応急復旧を進め、多くの災害ボランティアが被災住宅の片付けを手伝っており、馳知事は「お疲れさまです」と声を掛け、橋本隆志町内会長、宮橋勝栄市長らの案内で町内全域の被害状況を確認して回った。
視察後、馳知事は「道路、河川など一連の災害復旧予算は9月補正予算にできる限り盛り込む」と語った。なお、視察には佐々木紀衆院議員のほか、能美市内は善田善彦、橋本崇史両県議、小松市内は福村章、藤井義弘、一川政之の3県議が同行した。