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　愛知県は、大府市内に「大府警察署」（仮称）を新設する計画の検討を開始することを公表した。８月29日の定例会見で、大村秀章知事が発表した。大府市と東浦町を所轄する新警察署を建設する。大村知事は、「建設地や完成時期などは今後地元と調整する」との考えを示すとともに、完成時期の質疑に対して、これまでの警察署の建設スケジュールを前提に、「５年から６年ぐらいということじゃないでしょうか」と説明した。地質調査などに着手し候補地を選定するため、９月補正予算に調査費を計上する予定だと明かした。
　知田半島５市５町のうち現在、大府市は、東海警察署（２市）が所轄、東浦町は半田警察署（６市町）が所轄している。大府市、東浦町では、人口が増加傾向にある中で、両市町の市街地から各警察署まで10�`以上離れている。両市町が１９８８年から同地域を管轄とする新警察署建設を要望していた経緯があり、今回、34年を経て新警察署の実現化に漕ぎつけた。県内では46番目の警察署となる。なお、知多市は、東海警察署が所轄していたが、95年に独立し、知多警察署として開署された。
　年度途中で新警察署の建設を決めた背景には、半田警察署の建て替え計画の設計がまとまる前に、新設を決断する必要があったとみられる。半田警察署では、現在地での建て替えを計画、21年度の基本設計を継続して、22年度に実施設計を久米設計名古屋支社（名古屋市中村区）で進めている。現行の機能を前提にした設計となっているため、大府警察署（仮）を実現化させるためには、半田警察署の所轄から東浦町を外す必要があり、機能や人員など規模感を設計で見直す時期が迫っていた、と説明。半田警察署は見直し後、２０２３年度の工事着手を目指す。
　新設する大府警察署（仮称）は、21年時の状況から見ると、２市町で管内面積が64・８平方�`、人口が14万３３２８人、刑法犯認知件数は４６７件、交通人身事故件数は３３９件、署員数は未定。面積、人口などで東海署の状況を越える規模となる見込みだ。
　警察本部は警察署の建て替えで、22年度に津島警察署を供用（８月29日）し、23年度以降、豊川警察署、岡崎警察署、半田警察署、一宮警察署、瀬戸警察署で建て替えによる供用を順次計画しており、これに、新設の大府警察署（仮称）が加えられることになる。



提供：建通新聞社