長浜市は、市が所有・運営する「市立長浜病院」、「長浜市立湖北病院」の市内2病院について、将来予測される医師不足などに備え持続可能な対策を模索・提言するため検討委員会を今秋にも立ち上げる方針だ。このほど市議会に関連経費を盛り込んだ9月補正予算案を上程し、予算が措置できれば早ければ10月にも支援業務を委託する担当コンサル選定に向けた公告を行いたい考えだ。コンサルの選定手法は決まっておらず今後検討し決める。23年7〜8月頃にも提言を受け順調にいけば同年9月頃にも市としての方針をまとめる見通し。何らかの改修方針等が盛り込まれれば順当に進める意向だが、以降の整備スケジュールは未定。
9月補正予算で措置を図るのは、(仮称)病院経営形態検討委員会運営支援業務委託料1111万円(22〜23年度)と検討委員会開催経費115万円。コンサル選定後は専門家を交えた検討委員会を立ち上げ、「市立長浜」「湖北病院」の経営や効率的運営に向けた改善策について検討し、約1年かけて提言をまとめる。
検討委員会の検証対象となる「市立長浜病院」(大戌亥町313)は、44年開院で96年現在の場所に新築移転。病床数は一般病棟461床と療養病床104床を合わせ計565床。病院施設はSRC造一部RC造7階建、延3万2836・9平方b規模の「本館」、RC造3階建、延8212・5平方bの「別館」、S造4階建、延5333・6平方bの「診療支援棟」、延1078・8平方bの「付属棟」―で構成。敷地面積は7万0991平方b。
もう一方の施設「長浜市立湖北病院」(木之本町黒田1221)は、15年開設で83年に現在地へ移転新築。病床数は一般病棟83床(うち地域包括ケア病棟35床)など計140床。病院施設はSRC造6階建(塔屋1階)、延9051・5平方b規模の「本館」、RC造3階建、延5107・2平方bの「別館」、延523・3平方b規模の「附属棟」で構成。敷地面積は4万8358平方b。
長浜市は10年の1市6町合併以降、長浜市病院事業として「市立長浜」と「湖北病院」の2病院を運営。今年3月に策定した「長浜市病院事業中期経営計画」(22〜25年度)において、15年総務省策定の「公立病院改革ガイドライン」を受け新な中長期計画を策定し、地域医療を継続的に提供できる病院体制の確立や経営健全化に取り組むことを表明している。地域において必要な医療提供体制の確保を図り、公立病院が安定した経営の下でへき地医療・不採算医療や高度・先進医療等を提供する重要な役割を継続的に担っていくことができるようにするとしている。
提供:滋賀産業新聞