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日刊建設タイムズ社
2022/08/29

【千葉】大規模土地整備を計画/新たな工業系利用可能地/香取市 過疎地域持続的発展計画

 香取市は、2022年度から25年度までを期間とする「過疎地域持続的発展計画」の案を取りまとめた。企業・産業の誘致を積極的に進める方針で、立地を希望する企業側の求めへの抜本的な対策として、新たな工業系の大規模土地利用可能地の整備を図る。また、市道I―51号線をはじめとする幹線市道などの維持管理と計画的な整備に努めるほか、早期措置段階に区分された60橋梁の修繕などを早期に完了させる。さらに、伊地山クリーンセンターなどごみ処理施設および最終処分場などの更新・整備に取り組む。
 計画は、4月1日に旧佐原市、旧山田町、旧栗源町の3地域が過疎地域として公示されたことを受けて策定するもの。
 人口減少対策を過疎対策の根幹を成すものとして捉え、総合戦略に位置付けた基本目標および事業施策との密接な連携を図りつつ、人口減少対策に係るさまざまな取り組みや各施策を重点的な取り組みとして位置付けている。
 「持続可能な地域社会の形成」と「地域資源を活用した地域活力のさらなる向上の実現」を基本方針として掲げるとともに、「移住・定住・地域間交流の促進、人材育成」「産業の振興」「地域における情報化」「交通施設の整備、交通手段の確保」「生活環境の整備」「子育て環境の確保、高齢者等の保健・福祉の向上および増進」「医療の確保」「教育の振興」「集落の整備」「地域文化の振興等」「再生可能エネルギーの利用の推進」の分野別に計画を打ち出している。
 「産業の振興」では、農業に関して計画的な土地基盤整備や農村・森林環境整備などに取り組むほか、伝統的建造物群保存地区および景観形成地区内の電線類地中化を推進。また、橘ふれあい公園の拡張・再整備を行う。さらに、新たな工業系の大規模土地利用可能地の整備を図り、企業・産業誘致を進める。
 「地域における情報化」においては、既存の防災行政用無線をデジタル方式へ更新するとともに、戸別受信機についてもデジタル方式に対応させる。
 「交通施設の整備、交通手段の確保」に関しては、市内幹線市道などの維持管理と計画的な整備に努める。市道I―57号線は用地取得により工事進捗を図る。市道I―10号線については流末排水整備を早期に完了させ、市道自体の整備を進める。市道I―51号線などでは、幹線道路網整備計画によるルートの選定および詳細設計を実施するとともに、歩道整備と車道拡幅を検討する。また、早期措置段階(V判定)に区分された60橋梁の修繕などを早期に完了させる。
 「生活環境の整備」では▽水道施設、管路=効率的な整備および計画的な更新▽下水処理施設=浄化センター・中継ポンプ場などのストックマネジメント計画に基づく点検・実施設計・工事、公共下水道総合地震対策計画に基づく耐震診断・補強設計・耐震化工事、農業集落排水施設の最適整備構想に基づく具体的かつ効果的な整備▽廃棄物処理施設=伊地山クリーンセンターなどごみ処理施設および最終処分場などの更新・整備▽消防施設=消防力整備後期実施計画に基づく対象施設などの計画的な更新▽防災行政用無線=早急な更新・整備――に取り組む。
 「子育て環境の確保、高齢者等の保健・福祉の向上および増進」で、公立関連保育施設について再編統合を含む施設配置計画を検討・推進するほか、既存施設の計画的な維持補修・更新整備に努める。
 「教育の振興」においては、市民協働で学校再編を検討するほか、体育施設について10年後、20年後を見据えた再整備計画を策定し、段階的な整備を図る。また、必要な社会教育施設のあり方を再検討し、整備などについて総合的かつ計画的な措置を講じる。
 「集落の整備」では、過疎地域集落再編整備として、本宿コミュニティホーム解体事業を行う。
 なお、市内在住・通勤・通学者などを対象とする案のパブリックコメントを9月16日まで実施している。k_times_comをフォローしましょう
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