県企業局工業用水部は佐倉浄水場における停電・浸水対策として、特別高圧受電棟を建設し、特別高圧受電設備の更新と非常用発電設備の新設を行う。年度内に基本設計を取りまとめ、2023年度以降の実施設計を経て、建築と電気設備に分けて工事発注し、27年度から2〜3か年で施工する予定だ。
佐倉浄水場は、佐倉市角来2222にあり、五井・姉崎地区に送水している。送水能力は約40万m3/日。水源は鹿島川。
18〜22年度を期間とする「工業用水道事業中期経営計画」(18年3月策定)および、停電・浸水に係る強化策を位置付けた「工業用水道事業中期経営計画追補版」(20年12月策定)に基づく整備を計画。
更新の対象は、敷地内西側に位置しているS造平屋、床面積142uの電気室と、屋外施設の特別高圧変電所(GIS)。特別高圧受電所で6万Vを受電し、6000Vまたは3000Vに変電している。電気室には、受電盤や変圧器が設置されている。
電気室南側にあるS造平屋、床面積136uの倉庫を解体し、跡地に2階建て以上の特別高圧受電棟を建設。特別高圧受電設備を更新するとともに、非常用発電設備を新設。施設の稼働に係る設備は2階以上に配置することになる。非常用発電設備は容量約7500kWに対応できるものとし、停電時でも3日程度の稼働を可能としたい考え。
新施設への送電切り替え後、既存の特別高圧変電所と電気室を解体し、将来の施設更新用地とする。
基本設計委託については、16日に指名競争入札手続きを開始した。31日と9月1日の入札書受付期間を経て、2日に開札する。委託期間は180日間。