池田町は19日までに、一般公募型プロポーザル方式で香山建築研究所(東京都文京区)を優先受託候補者に特定したと発表した「池田町役場庁舎・図書館建設設計業務」の審査結果(講評)を公表した。
一級建築士の資格を有する建築士3人以内で構成するチームでの参加を可能とし、特定されたチームは2社に所属する3人での構成だったが、代表者が香山建築研究所に所属のため、前回の発表では優先受託候補者名は同社のみだったが、今回の審査結果では、最優秀提案者を「香山建築研究所・走坂建築設計事務所」と記載し、2社の社名を明らかにした。
講評によると、大径化する町内立木の活用について実績に裏付けられた具体的な建築構法、部材提案がなされていたこと、建設プロセスにおける住民参加の提案についても明確な記述があった点を特に評価。木材とともに使用する建築材料の組み合わせ提案や使用個所の細部にわたる配慮もみられた、などとした。
新たに建設する役場庁舎・図書館は、地域木材を最大限利用したW造としつつ、脱炭素時代のモデルとなるZEB施設を目指すとともに、自治や社会教育を深める図書館・公民館機能と行政経営の高度化を目指す複合的なまちづくりの戦略拠点施設との位置づけ。
文化交流会館(薮田)を取り壊した跡地に新築する計画で、概算事業費は役場図書館工事が13億6000万円、既存建物解体撤去が3億円(付属棟工事費含)、外構工事が1億6000万円(付属棟公用車庫工事費含)、什器家具が5000万円の計18億7000万円(税別)。2024年度の着工、26年度の竣工を予定している。
なお、今回の業務は基本設計を対象とし、委託予算額は2530万円以内。委託期間は23年3月31日まで。