日本工業経済新聞社(群馬)
2022/08/18
【群馬】県道植栗伊勢線で9月にも龍ヶ鼻橋上部工など3件の工事発注
県中之条土木事務所は東吾妻町植栗などで県道植栗伊勢線の拡幅改良を進めており、2022年度は3件の工事を発注する。9月に大型工事として龍ヶ鼻橋の上部工が、県道路整備課から一般競争入札で公告となる。11月には東吾妻町の町道1399号線が植栗伊勢線をオーバーパスする跨道橋の上部工、12月に補強土壁工をそれぞれ公告する。同線は東吾妻町植栗から中之条町伊勢町までをつなぐ、延長1700m、幅員13mの県道。26年度の完了を予定している。
同線は道幅が狭く、急勾配や急カーブで冬季は凍結しやすく危険であることから、現道の車道幅員約6mから歩道部分を含め13mへ拡幅する。上信自動車道植栗・中之条ICから国道353号龍ヶ鼻交差点までの延長1200mが第1期工区で、同交差点から国道145号伊勢町下交差点までの延長500mが第2期工区となる。22年度は第1期工区で橋梁工事などを実施する。23年度は道路改良工事の推進を予定しているが、詳細は検討中。
このほか同事業における橋梁整備では、主要地方道渋川東吾妻線の大泉寺橋の架け替えを予定しており、設計を技研コンサル(前橋市)がまとめているところ。工事時期は未定。
22年度に行う工事の詳細は次の通り。
【龍ヶ鼻橋】
上部工は鋼3径間連続非合成細幅箱桁橋で、下部工が逆T式橋台の構成となる。橋長177m、幅員13・3m〜15・4m。橋梁の両側に延長381m、高さ1・1mの高欄を備える。22年度は上部工を対象に施工。内容は床版工を2400uで整備する。トラッククレーンベント工法で計画しており、3径間全てを対象に進める。上部工には約670tの鋼材などを使用する。また、資機材を河川に下ろすために、左右岸に計330mの工事用道路を整備する。P1橋脚は19年度、A1橋台は21年度に、南波建設(東吾妻町)が施工した。A2橋台とP2橋脚は20年度に、千島工務店(中之条町)が手掛けた。同橋は24年度以降に完成となる見通し。設計は日本工営(東京都千代田区)が担当した。
【跨道橋】
上部工全体を対象に進める。工事はクローラクレーン架設で計画。両側に延長32m、高さ1・1mでコンクリート製壁高欄を整備する。東吾妻町植栗地内を走る町道1399号線が植栗伊勢線を跨ぐ形で架設する。上部工はプレテンション方式PC単純床版橋で、下部工は逆T式橋台2基の構成となる。橋長16・2m、幅員6・8m。下部工は22年3月に県道路整備課から一般競争入札で公告され、南波建設が落札した。同橋は23年度に完成となる見通し。設計はセントラルコンサルタント(東京都中央区)がまとめた。
【補強土壁工】
補強土壁工は龍ヶ鼻橋A1橋台と橋台背面のボックスカルバートとの間で延長34m、面積140uで施工する。アンカー式で行い、23年度に完了となる見通し。技研コンサルが設計を担当した。