愛媛県東予地方局建設部は、鹿森ダム(新居浜市立川町広瀬)の施設更新や補修に向けた工事発注計画を年度末に取りまとめる。更新するのはテレメータ・放流警報設備、補修するのは放流設備。またダム本体の耐震性能照査も同時に進めている。
テレメータ・放流警報設備は、ダム本体から流域にかけての13カ所の警報局(サイレン警報局8、放送警報局5)、3カ所の水位観測所、3カ所の雨量観測所の施設と設備で、2002〜05年度に一度更新を行っている。老朽化に伴う更新として、現在の電波状況や最新の技術基準を導入したい考え。設計は建設技術研究所松山事務所(松山市)が担当している。
放流設備は、ラジアルゲート型クレストゲート1門で、老朽化に伴う補修、塗装、設備更新などを行う。施設概要は径間10b、有効高12b、前面三方ゴム水密方式で、動力は電動ワイヤーロープウインチ。設計は四電技術コンサルタント松山支店(松山市)が担当している。
ダム本体については、07年度に国土交通省が策定した大規模地震に対するダム耐震性能照査指針に従い、レベル2クラスの地震動を想定した耐震性能照査を行っている。ダム本体は、堤高57・9b、堤頂長108・6b、堤体積8万1770立方bの重力式コンクリートダム。1963年供用。耐震照査はニュージェック愛媛事務所(松山市)が担当している。
提供:建通新聞社