高山市は市立荘川義務教育学校(仮称)を整備するために行った公募型プロポーザルで大建設計(岐阜市)を契約候補者に決めた。8月下旬に契約を結ぶ。2022年度内に設計をまとめ、23〜24年度に整備、25年4月の開校を目指している。プロポーザルにはこの他、浦野設計岐阜支社と小林・アブ・斐太プラ設計共同体が参加していた。
同事業は、荘川小学校(荘川町新渕130)の敷地に荘川中学校(荘川町猿丸27)、荘川保育園(荘川町新渕605ノ4)の3機能を統合するもの。既存小学校の校舎改修と増築、屋内運動場の改築、保育園の新築などを行う。
提案では、現在の体育館が建っている敷地西側に屋内運動場と増築校舎、保育園をコンパクトに配置。連続した屋根形状で一体感のあるデザインにし園児や児童、生徒、地域住民が利用しやすくする。
新校舎は2階建てで、周辺の緑と一体的に整備。保育園は別棟にする計画で、土砂災害警戒区域外に配置。駐車場は、校舎東側にあるものを拡張して職員駐車場や送迎スペース、給食センターへの搬入スペースをまとめる。
積雪時の安全を確保し、除雪作業を軽減するため建物に面した半屋外空間の「荘川のこみち」を整備。雪囲いを設置して冬期にも使えるようにし、ベンチなどを置いて子どもたちがくつろげる空間を確保する。
屋内運動場は、木のぬくもりを感じられる大空間を目指しており、市産材の大断面集成材を使用。
環境に配慮し、屋外遊具広場の屋根に太陽光発電システムを設置。ペレットストーブや増築校舎1階には土壌蓄熱式床暖房システムの導入を検討する。
この他には、郷土資料コーナーやだれでも使用できるラウンジ、地元の木材を使った建具・家具を設ける計画だ。詳細は設計の中で固めていく。
建通新聞社