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北陸工業新聞社
2022/08/09

【富山】立山町/高い防災力、安心の子育て/複合施設基本設計まとまる/RC+S造、内装に木材/新役場庁舎配置も視野

 立山町はこのほど、町民会館跡地に整備する複合施設整備事業の基本設計をまとめた。防災センター、児童館、多目的ホール、新子育て支援センターの各機能を備えた施設で、将来的に建設する役場庁舎の配置も視野に入れた設計となっている。
 配置計画では、施設北側に雁木空間「まち回廊」を整備して、屋根のある駐車場やイベント空間として活用。南側には子どもたちの成長に合わせて「乳幼児ひろば」と「児童ひろば」の2つの広場を配し、ふわふわドームといった遊具も備え、安全・安心を担保する。東側は防災機能を高める目的で、屋根のある搬入スペースや災害時用マンホールトイレなどを設ける。施設周辺にはゴムチップや人工芝、天然芝・緑地を施す。将来を見据え、新庁舎建設により施設が正対し「まち回廊」でつながり一体感を創出する。
 施設内は、避難所にもなる多目的ホールは体育館、コンサートホール、映画館、子どもたちの遊び場、イベントなど様々なニーズに対応。座席数は350席で、ステージも含め可動式とする。防災詰所や会議室、図書コーナー、遊戯室、乳幼児室、集会室、事務室なども配する。省エネルギーと創エネルギーを組み合わせ、一次エネルギー消費量を75%以上削減する『Nearly ZEB』(ニアリー・ゼブ)を目指すことでランニングコストを低減し、次世代への負担軽減も図る。RCとSの混構造で、内装に木材を使用。平屋一部2階建てで延床面積は実施設計の中で詰めていく。
 今後のスケジュールは、引き続き実施設計に移行し、2022年度内にまとめる。並行して年内に町民会館解体に着手。23年度に本体工事を進め、24年度に外構工事を行った後、同年度内のオープンを目指す。総事業費は約13億4400万円。
 基本・実施設計は東畑建築事務所・鈴木一級建築士事務所JVが担当。基本設計を進める中で町民参加のワークショップを5回開くなど、より多くの意見を集約し設計に反映させる手法をとった。

hokuriku