建設機械部品製造の大京(小松市串町工業団地1―1、二宮吉男代表取締役社長)は、同団地内で計画する「大京本社新工場」の概要を明らかにした。全3期工事のうち、第1期の建設規模はS造平屋一部2階建て延べ約2万2000平方メートルとし、2023年11月ごろの着工、25年6月の稼働を目指す。
建設場所は、現工場の北側に隣接する串工業団地のA区画6万9198平方メートル(串町35番14)。総投資額は約75億円(土地・建物)を想定する。工場のほか、食堂などを含む事務棟も整備する予定だ。
新工場では、板金加工や塗装、組立など各工程に分かれている現3工場の機能を集約する。製造工程におけるDX(デジタル・トランスフォーメーション)の推進や先端技術設備を導入することにより、省力化と効率化を実現し、生産能力の拡大も図る。屋根には太陽光発電設備を設置する。このほか、今江工場(同市今江町9丁目地内)についても機能の移設を計画している。新工場の建設にあたり、50人程度の新規雇用を見込む。
同社の当初計画によると、15年度に新工場の施工者選定作業を進めていたが、経済情勢などを勘案し、計画を見直していた。今回、世界的な建設機械の需要拡大に対応するため、建設計画を進捗させる格好だ。同社は「本社機能を強化し、小松発グローバル企業としてさらなる発展を目指す」としている。
同社は1976年7月1日に設立。大手建設機械メーカーのコマツへキャビン・運転席ユニットなどを供給している。21年度の連結売上は470億円。