建通新聞社
2022/08/02
【大阪】海老江下水処理ポンプ設備改築ヒアリングへ
大阪市は、PPP/PFI手法を用いた設計・施工・修繕一括事業(BTM方式)の導入を検討している海老江下水処理場沈砂池・ポンプ設備改築事業(仮称)で、事業に参画する意向がある法人を対象に、事業範囲や修繕範囲に関するヒアリングを行う。市はこの結果を基に、今後の公募条件などに反映させる。応募書類は8月12日まで、ヒアリング用紙は8月19日〜9月2日に受け付ける。
ポンプ施設の全体改築に当たり、改築期間中のポンプ施設排水能力の確保と工期の短縮を実現するため、改築に係る仮設方法や設備のシステム設計で技術的なアドバイスや、ポンプ施設稼働後の修繕に関する意見を求める。
ヒアリング内容は事業範囲(沈砂池設備、ポンプ設備、受変電・制御設備など)や工事種別(機械、電気、土木、建築など)、保守点検・修繕範囲について、事業に参画するための条件や意見など。
同処理場のポンプ施設は、福島区全域、北区大分と此花区一部を処理区域とし、12池の沈砂池設備と19台のポンプ設備、それに付随する受変電・制御設備などがある。所在地は大阪市福島区大開4ノ1ノ141。
現在、日水コン(吹田市)が官民連携事業導入可能性調査を進めている。
また、同時に今後の市内下水処理場と抽水所施設(設備)の改築に関するヒアリングも実施する。
現在、市内12カ所の下水処理場と58カ所の抽水所(ポンプ場)に設置される機械電気設備の約半数が、標準耐用年数を超過し、老朽化が進んでいる。そこで、民間事業者に対し、改築事業に参画するための対象規模などに関するヒアリングを行い、事業化に向けた検討を進める。
ヒアリング内容は▽対象規模(市内一円、東西南北の方面ごと、処理区ごと)▽対象範囲(ポンプ設備、水処理設備、汚泥設備、ゲート設備、電気設備、土木、建築など)▽修繕要素(保守点検・故障修繕・計画修繕・長寿命化)▽事業方式(設計・施工分離発注方式、設計施工一括発注方式、PPP/PFI方式などの事業者方式)に関する条件や意見▽リスク分担(建設・修繕リスクに対する民間事業者のリスク負担の範囲と条件、事業計画の変更や社会情勢が大きく変動した場合のリスクへの対応方法)―など。