木更津市は25日、「パークベイプロジェクトに関するサウンディング型市場調査業務委託」の公募型プロポーザルを公告した。業務の対象は中の島公園と吾妻公園。鳥居崎海浜公園に続く、内港周辺地区の拠点整備に向け、民間事業者へのサウンディング型市場調査を実施し、整備の基礎条件などを検討する。委託期間は、契約の日から2023年3月17日まで。予算額は550万円。Park―PFI方式を導入することになれば、23年度に公募設置等指針を外注または直営により作成。最短で24年度の事業者募集を見込んでいる。
業務概要は▽市場動向調査=全国の市場動向調査、全国の先進事例および評価基準となる施設事例▽基礎情報整理=鳥居崎海浜公園の供用開始後の状況確認、街に与える影響の確認、公表可能な情報の整理、次期計画の実施工程の検討協議、両公園の現状基礎情報確認(飛行場周辺まちづくりの状況動向確認を含む)▽サウンディング支援=想定候補業種や企業の一覧作成、簡易サウンディング実施支援、サウンディングの検討と総括▽想定計画策定=サウンディング調査結果による有力企業の絞り込み、有力企業との個別対話実施(概略計画検討)、個別対話に基づく募集に向けた与件調整(建蔽率や条件変更の可能性確認)、市側の負担と投資項目の整理、両公園などの基本的方向性のまとめ▽定例会議(打ち合せ)の実施=会議実施、会議資料・記録作成。
サウンディングについては準備が整い第、年内に開始し、個別対話を経て、早ければ年度末に調査結果概要を公表する。
中の島公園は、面積2・78haで、中の島2に所在。島形状の近隣公園で、歩道橋「中の島大橋」により鳥居崎海浜公園からアクセスできる。公園内には、トイレなどのほか、新木更津市漁業協同組合の潮干狩り場がある。
吾妻公園は、吾妻1―4にある面積4・12haの地区公園。広場、遊具、交通公園が配置されているほか、文化芸術施設の整備が計画されている。
パークベイプロジェクトは、木更津港周辺の都市公園などの公共用地に公募によって民間の集客施設を誘致し、新たなにぎわいの空間をつくり出すとともに、海と木更津駅を結ぶ富士見通りの再整備を行うもの。
中の島公園はアウトドア、グランピング、潮干狩りなどの「レジャー」、また吾妻公園はスポーツ、弓道、イベントステージなど「ウェルネス(健康・運動)」が整備方針として掲げられている。
プロポーザルの参加資格は、市の入札参加資格者名簿に登録されているか、入札参加資格と同様の要件を有していると認められ、都市公園などの利活用に係る検討業務および、都市公園における官民連携手法導入可能性調査の実績を有していることなど。
今後は、8月8日に参加意向申出書の提出を締め切り、9日に提案資格確認結果を通知。10〜15日に質問を受け付け、17日に回答。31日まで提案書類の提出を求め、9月16日のプレゼンテーション審査を経て、9月下旬に選定結果を通知。10月上旬の契約を見込む。
受託候補者との協議が整わない場合は、次点者と契約締結に向けた協議を行う。
なお、鳥居崎海浜公園は、30年を目標年次とする基本構想に位置付けられた「みなとまち木更津再生プロジェクト(みなとを活かしたまちづくり)」の実現に向け、18年度の「パークベイプロジェクトに関する木更津ウォーターフロント地区設計業務委託」の成果を基に整備が行われ、3月18日に供用が開始された。
事業手法Park―PFI。事業者は、大和リースと谷中造園土木。事業期間は41年8月まで。