国土交通省中村河川国道事務所と四万十市、四万十市内の住民団体などで組織する四万十川かわまちづくり協議会は、「四万十川かわまちづくり」計画の策定に向けた初会合を開き、水辺空間の整備などハード・ソフト両面の施策の協議を始めた。渡川緑地、渡川第二緑地、四万十川キャンプ場、菜の花祭り会場、入田ヤナギ林、防災センターなどを計画区域として、環境整備や河川空間のオープン化を目指す。
同計画には、四万十川のさらなる魅力の向上に向け、にぎわいを創出するよう国と市が実施する水辺空間の整備などハード施策と、ソフト施策や中心市街地との回遊性を高める取り組みも盛り込む。策定に向けては、2021年に登録された仁淀川の「波川地区かわまちづくり」を参考にする。
協議会は、水辺とまちづくりに関する基本方針と、ハード・ソフト両面の支援事業の内容を検討する場としており、ワーキンググループが検討・提示した構想案を審議する。
四万十市街地周辺では、上流・中流域と比べ、安心・安全に川に触れ合う場所がない。川沿いの都市公園が利用開始から約40年を迎えており、施設の老朽化や利用者のニーズの変化で改善が必要であること、川の楽しみ方が「見るだけ」で、市街地を訪れた人が滞在せず通過してしまうといった課題が挙げられている。
今後は、ワーキンググループや国との事前調整と並行しながら、23年度までに計3回の会合を開き計画を策定。24年度に国に応募して同年7月の登録を目指す。
提供:建通新聞社